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怒り丸出しの遺志黒は、
モブから潰しにかかる。
「ううっ!」
「モブ!!」
地面の形が変形するほどの重力がモブにかかる。
地面に手をつけて、苦しさでモブは顔を歪めた。
「私の力に耐えるなんてなかなかやるな。重力を上げてみようか」
遺志黒はもっと圧力をモブにかける。
今でも苦しんでいるのに。
「やめろ!」
律くんが遺志黒に叫ぶ。
私も「モブ、モブっ…」といって口をパクパクさせることしか出来なかった。
でもそんな中、
モブの危機に焦っている私達をよそに、
何を怒っているかわからない霊幻さんは、「モブ?何してるんだ?」などとモブに言った。
「霊幻…師匠…」
すると、スタスタと、霊幻さんはそっちの方に歩いていく。
みんなモブの方に集中してて霊幻さんを見ていない。
すると急に霊幻さんは助走をつけ始めた。
…何するつもりだろうか…
すると手が出た。
「対超能力者ドロップキック!!」
「ええぇえええぇえ??????」
つい私も叫んでしまった。
まさかの、まさかの物理攻撃。
すると、スタッと地面に着地した霊幻さんがモブの方を真剣な眼差しで見る。
「モブ。お前こんな奴等と超能力で争う気か?危なくて人に向けるもんじゃねぇって話したよな。ルール破るのか?」
モブは困惑した顔をする。
「…ぇ」
そして今度は霊幻さんがこちらを向く。
「それとAもだ。
お前だって俺に誓ったよな。
『もうあんな思いはしたくない。人になんて使わない』ってよ。」
「…うん」
そうだった。
私は確かに言った。
モブと霊幻さんと私で誓った。
「僕達を助けるために仕方なかったんだ!」
律くんは、だからしょうがない!と訴える。
だが、霊幻さんは表情をびくともさせずくるりと振り返る。
「モブ、A、お前らそんなに追い詰められてたのか。
辛かったな。特にモブは人との対立が大の苦手なんだよ。ましてやお前らみたいな大人がな…
…弟子たちに余計なストレス溜めさせんじゃねぇよ!」
私達の事を心から思ってくれているその言葉に、
私の涙腺は、少し緩んでしまいそうになった。
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いお(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 2c0f895578 (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - くるみさん» 前の作品から見てくださってありがとうございます!!!進度は遅いですが、まったりと気ままに見ていってください!! (2019年3月20日 1時) (レス) id: 60b6080b83 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - リメイク版嬉しいです!過去の小説何回も読み返して、更新はもうないかなぁって諦めかけてたので....... (2019年3月18日 23時) (レス) id: 31bc7fd2ed (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - ブラピさん» 嬉しいです!!どんどん更新できるよう頑張ります! (2019年3月17日 18時) (レス) id: 3f692da79e (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2019年3月17日 11時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちぷにゃ | 作成日時:2019年3月9日 19時