7 昂揚〜私は律くんが心配だ〜 ページ1
次の日も、私は律くんの事と、あのスプーンの事が頭を埋め尽くして、授業どころじゃなかった。
「…!A!!」
「ん?」
気づいたら昼休み
なぜかあの日の4人で机に座り、
私は私は無意識にも箸は持っていた。
「大丈夫?さっきからずっと呼んでるんだけど。」
と、私の事を心配したかれんが私の顔を覗くようにしてみる。
まずい、まずいな。
私、ぼーっとしすぎだ。
「今、お昼かぁ」
私がそういうと優さんが馬鹿にしたようにいう。
「え。あんたやっばくね!??」
あんたに言われたくないわ。
「ごめんごめん、それで、なんだっけ??」
私が謝ると少し呆れたようにかれんが話し始めた。
「聞いてなかったのね…なんか、塩中やばいらしい。特に、生徒会が。」
?
「つい最近までめっちゃヒーローみたいなことしてたじゃん、なんで?」
私がそう聞くとかれんが話を続ける。
「それがね、生徒会が学校の生徒を端から端まで問題児を取り締まってひどい制裁をしてるんだって。
…私の妹もさ、眠くて授業中寝てたら、
その後生徒会長と律ってやつから脅されたって…」
今度は悪い噂と一緒に律くんというワードが飛び出たので驚いてしまった。
雷さんは「おれの弟もだぜ」と言って指導の内容を話してくれた。
「やっぱりじゃんねぇ?」
ふに、と横から頰をつつかれる感覚がしてその指を思いっきり掴む。
「やっぱり影山律くんって、悪者だったんだ。」
私の横で悪魔のように笑うそいつの方が悪者なのではないかと思う。
「でも、律くんはそんなことする人じゃないもん、」
私がそう言うと、優さんは続けて
「その根拠は?」なんて聞いてくるもんだから
「根拠…」と言って私は何も言えなくなった。
「…わかんない?」
見透かすような優さんの目に
私は素直に「…わかんない」と言って答えてしまうと、吹き出すようにして優さんは笑った。
「薄情なんだな。」
そう言った優さんの事を雷さんが2発頭を殴る。
かれんも私の事を慰めてくれるが、
私は優さんの「薄情」という言葉が焼き付いて
自分の無力さを改めて実感した。
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いお(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 2c0f895578 (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - くるみさん» 前の作品から見てくださってありがとうございます!!!進度は遅いですが、まったりと気ままに見ていってください!! (2019年3月20日 1時) (レス) id: 60b6080b83 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - リメイク版嬉しいです!過去の小説何回も読み返して、更新はもうないかなぁって諦めかけてたので....... (2019年3月18日 23時) (レス) id: 31bc7fd2ed (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - ブラピさん» 嬉しいです!!どんどん更新できるよう頑張ります! (2019年3月17日 18時) (レス) id: 3f692da79e (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2019年3月17日 11時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちぷにゃ | 作成日時:2019年3月9日 19時