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★罪の所在 ページ34

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 救急車で運ばれた としきは、そのまま入院となった。
 検査やら処置やらをスピーディーに行ってくれた(あずま)医師は、神妙な顔つきで、検査結果を見ていた。
 その東先生に話があります、と呼ばれて、俺は、としきの病室から離れた先生の個室へとわざわざ足を運んだのだが……。





『あの……』

「……嗚呼、すみません。
 増田俊樹さんですが、体内から微量の神経毒が検出されました。念のため、警察の方もお呼び致しましたが、何かお心当たりはありますか?」

『……え、
 神経毒ですか...』

「はい、人体に悪影響のあるものです。あと少し多ければ、そのまま心肺停止に至ったかと」




 ヒュっと、喉が鳴った。
 し、神経毒って言ったか、今この人。神経毒……神経毒なんて、そんな持ち歩くものじゃ―――。



「……心あたりがありそうですね、話していただけますか」


 言葉に詰まる俺に、有罪だと言わんばかりの冷たく鋭い目を向け、言葉を放つ医師に、俺はただ唇をかむ。




「……こんなこと言いたくはありませんが、自首した―――」

『―――違います。俺じゃない』

「そんなことは誰でも―――」

『―――彼奴だ。あの女、そこまでやるのか...』

「はい?」



 医者はわけがわからない、という顔をした。…俺だって、まだ理解しきったわけじゃない。それにまだ確信だってもてていない。ただ、状況証拠だけが揃ってしまった、本当にそれだけ。医者は近くにいて、何も言い出せない俺を疑っていて、俺はあの女を疑っている。





「あの…東先生、警察の方が―――」



 いつの間にか、部屋に入ってきていた看護師さんが、東先生に小声で耳打ちをする。そして、気まずそうに俺を一瞥してから、部屋を出て行った。


(! しまった。……変装をするのを忘れていた)



「お話は警察を交えてしましょう。増田さんとは意識が戻り、ある程度回復がみられるまでは、面会謝絶(・・・・)ですので」


 眼光鋭く、面会謝絶を強調した東先生は俺を連れて、警察の待つ応接室へと向かった。
 俺の足取りは泥沼から抜け出そうとするように重く、俺から見える景色は色あせていた。








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若宮(スイス/シャラルー☆)(プロフ) - いろはさん» わわわわ…! コメントありがとうございます。綺麗な文章だなんて言われ慣れて無く、気が動転してしまいました💧 なけなしの語彙力と文章構成能力で執筆しているので、むれがありますが、書けるときにゆっくりと更新していきますので、続編もよろしくお願いします。 (2022年3月25日 23時) (レス) id: 85bfe49477 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - 文字って主さんが書いているんですか??急でごめんなさい。そうだとしたら綺麗すぎません?!尊敬します…これからも頑張ってください! (2022年3月25日 19時) (レス) @page2 id: 16f74b0176 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャラルー☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年7月21日 23時

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