第十三話 ページ14
『グルッペン総統閣下、お助け頂きありがとうございました。あなたは命の恩人です』
目に目薬をさしてグルッペンの手を握り、セリフを言う。本当は何回輪廻転生してもやりたくないのだが、役が役なので仕方ない。
「っ…ふふ……いや、こちらこそ。こんなこ、怖い目に遭わせてしまっ、て…情けないっ……！」
笑いを堪えきれないままセリフを口にするグルッペン。それに比例して私の手を握り返す力がどんどん強くなっていき、爪までくい込んできた。痛いってばよ…
「いつまで握っていらっしゃるのですか、総統閣下。姫君も怖がっているでしょう。」
役に入ったままのオスマンが、セリフにはない言葉を話す。コネシマがカットをかけるが、2人とも聞く耳を持たない。
『いや、カットかかったからさ、二人とも…』
私が仲裁に入るも、これまた聞く耳持たず。トントンは珍しく呆れている。
「なんやオスマン、お前は関係ないやろ。下がれ」
「姫君の幸せが我々の幸せ…そうでしょう？お言葉ですが総統閣下、あなたはそれに反する行為を行っているのです。」
オスマンの口調がいつもと違うからか、周りにも緊張が走る。
それから3分間ほど口論は続いた。みんなも止めることを諦めたようで、片付けを始めている。
…ただ一人を除いて。
「じゃかしい！いい加減にせぇ！！俺の好きな奴巻き込んで喧嘩すんな！！！」
一瞬の静寂。
『え』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 724人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しろごま - くそ、くそ、くそぉぉ〜！（机を叩く音）なんでここで終わりなんだよ！決め台詞言って終わりとか神呂木さん鬼ですか！？絶望で夜しか眠れなくなっちゃったじゃありませんか！ (2022年5月30日 18時) (
レス) @page25 id: 1fca91c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - 終わりになっていたことにショックを受けた… (2019年4月15日 20時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
神呂木(プロフ) - 柏餅さん» コメントありがとうございます！はい、チェンジして頂いて構いませんよ！ (2019年2月3日 22時) (レス) id: 191ae7eb34 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 質問なんですが設定の部分に［２つ結び］と書いてますが好きな髪型にチェンジしちゃってもいいんでしょうか？ (2019年2月3日 19時) (レス) id: c74d1b8066 (このIDを非表示/違反報告)
神呂木(プロフ) - すはまろさん» ありがとうございます！ぜひお願いします！！ (2019年1月31日 22時) (レス) id: 191ae7eb34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神呂木 | 作成日時：2018年11月22日 21時
