モブとスナは釣り合わん

14 ページ15

.



驚いてるのは私だけじゃない



「り、んたろう…くん…」


私を殴ろうとしてた張本人も角名に、腕を掴まれ酷く驚いてる



コイツだけじゃない、全員驚いてる




「俺の名前勝手に下の名前で呼ばないで」


「っ…」



そう言い放った角名は今まで見たことがないぐらい怒ってる



そして、倒れ込んでる私に近づき、角名自身をしゃがんでくる




「ごめん」


『ほんと…遅いよ…』




口の中が唾液と血が入り交じってて気持ち悪い



「なん…で…

なんで、こいつばっか気にかけてんの!?」



黙りこくってたかと思ってたら、急に怒鳴り散らしてくるコイツら



「私達、角名くん達に知ってもらいたくて、部活の様子毎日見に行って…

それなのに、なんで…!!」


「は?俺君たち知らないし、部活見に来てるとかぶっちゃけ迷惑だから

甲高い声出してさ、集中出来ないんだよね」


「〜っ…!!

こんなモブ女の…!!

普通女のどこがいいの…よ…っ!!」



モブ女で悪かったな

こっちだって、モブでいたくている訳じゃないんだから、


……いや、モブでいたくているのか




だけど、


私のことをモブ女と、叫び散らした子を見ると何故だか酷く恐ろしい顔をしてて



不思議に思い角名の顔を見ると



『ひっ…』




ここで、その角名の顔を表すと多分泣いちゃう人が出てくるから、やめておくけど


唯一言えるのは、容姿が綺麗な人が本気でブチギレると滅茶苦茶恐いってこと……




「俺の大切な人傷つけておいて、謝らないお前らが1番俺は嫌だね。

あと、こいつは俺にとってモブ女じゃないから」




うわ、急に恥ずかしいこと言ってくるじゃん

モブは耐性無いの知ってんのかな



とか、くだらないことを考えてるとこっちに向かってくる複数の足音が聞こえる



やばい…って思ったけど、その心配はいらなかったみたいで





「角名!!って…え?」


「何この状況…」


「は?なんでA怪我しとん」




男バレ2年四英傑が揃っちまった




銀は滅茶苦茶心配してくるし、
治はえ?ってまだ理解出来てない様子




だけど、こいつは違った…




「はー…なるほどなぁ、

俺の見当違いやったら申し訳ないけど、お前らがAの事を怪我させた、


合ってるか?」



「っ………」


男バレ2年が集まっているというのに、今にでも泣きそうな顔をしてる


「……黙ってるってことは肯定やな

よく聞けや

俺らはお前らなんぞになんか興味はない
今後一切関わるな

それだけや」



.

15→←13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す