再会と船出 ページ9
大きな鳥の背からAは久しぶりにサニー号を見た
『……帰ってきた』
安心感、幸福感がAの心を支配する
だが、嫌なことにその感情にひたる余裕は無かった
海軍たちが出航させまいと行く手を阻もうとする
撃ち込める距離まで近づいていた軍艦は九蛇海賊団の邪魔にあい、その他の海兵たちも何者かの妨害にあっているようであった
「浮き袋外したぞ!!」
「了解!!沈むわよ！みんなすぐに帆を張って!!」
船へと戻ってきたフランキーの言葉にすぐさまナミから指示が飛ぶ
「ほんじゃ野郎共!!ずっと話したかったことが山ほどあるんだけど!!とにかくだ!!」
一味全員がルフィを見る
「二年間もおれのわがままにつき合ってくれてありがとう!!」
二年ぶりの再会
それぞれが成長してきた二年間
「出航だァ〜〜〜〜!!」
『了解!!』
Aは仲間を見渡した
海に沈んでいく船
新たな冒険に胸をふくらせる仲間たち
『ねぇ、みんな…話があるの』
Aは全員を見渡して口を開いた
話さなければいけないことがある
自分の口で、新たに冒険が始まる前に
Aを不思議そうに見つめる仲間たちに覚悟を決め話しだす
二年間のうちに知ったことをすべて
ーーーーー
Aがすべてを話し終わった時、船の中は静まり返っていた
Aが話す間は誰も口を出さないで欲しい
有無を言わせぬAの願いを全員が守っていたからだ
『それがこの二年間で知ったことで、私の存在よ。なにか質問は？』
誰も口を開こうとはしない
それほどAが話したことは衝撃的だったのだろう
覚悟はしていた
だが怖い
嫌われるのが怖い
『あはは……やっぱりびっくりした？』
「ったく、あんたは……」
力なく笑うAの手をナミは強く引き、Aを抱きしめる
「あんたは何を怖がってるの？まぁどうせ、嫌われるかもとか思ってるんでしょ？」
『だって……私はこの先もしかしたらみんなの足かせになるかもしれない。それに私は…』
「天竜人の血を引いてるっていいたいの？……馬鹿ねぇ…そんなんで私たちがあんたを嫌うわけないでしょ？」
ナミの言葉でストンと
何かがAの肩から落ちたような気がした
「ほんと、あんたって変なとこで馬鹿よね……もしかしてずっとそんなことで悩んでたの？」
『だ、だって……』
「いい？そんなことで嫌うやつはこの船にはいないの。ね、そうでしょ、ルフィ？」
「おう!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
歌和月(プロフ) - ほうじ茶さん» ありがとうございます！今後ともよろしくお願いします (2018年1月16日 0時) (
レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました！更新楽しみにしてます！ (2017年12月24日 17時) (レス) id: d5dae34659 (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ピースさん» コメントありがとうございます。どう書こうか、このまま書いても…と自身を無くしていたのでコメントが来たのでやる気も出、自信も出てきたので一気に3ページも自分の書きたいように書けましたありがとうございます^^* (2017年12月22日 22時) (レス) id: 8cd538f5d8 (このIDを非表示/違反報告)
ピース(プロフ) - 早く続きをみたいです。 (2017年12月22日 14時) (レス) id: fa425b4f2d (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ジュリさん» ありがとうございます!!出来るだけ早く更新できるように頑張っていきたいと思います (2017年11月4日 22時) (レス) id: cdc15aa4fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：歌和月 | 作成日時：2017年10月22日 0時
