それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ34)

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笑顔ページ34

雅紀：「美羽は味噌汁なんて作んないもんなー」

ハフハフしながら具を食べる。

A：「そうなの？じゃあ、」

雅紀：「ん？」

A：「…雅紀は美羽ちゃんのどんなとこが好きになったの？」

キョトン、とする雅紀の顔。

雅紀：「どんなとこ？どんな…」

A：「………。」

雅紀：「………分かんない。考えたことない。」

A：「………。」

雅紀：「でもニノ見たら俺と全然タイプ違うじゃん？」

A：「………うん。」

雅紀：「タイプとか、多分頭で考えるもんじゃないんじゃない？好きは好きじゃん。」

そう言って屈託無く笑う。雅紀らしい。

雅紀の笑顔は人を救う。

雅紀：「………なに？」

A：「ううん。雅紀と話してると心のモヤモヤがいつもなくなる。」

雅紀：「モヤモヤしてたの？」

A：「…ちょっとね？」

雅紀：「なになに、なんで？」

顔を覗き込まれて。クルクルの黒目がちの瞳に見つめられてちょっとドキッとする。

A：「…忘れた。」

雅紀：「なんだよーーーーぅ。あ、もう一杯♫」

A：「カズの分がなくなる！早く走って来たら！」

雅紀：「ケチ。でも美味しかった！」

満面の微笑みで立ち上がると洗面所に向かった。

これからは毎朝あの笑顔が見れると思うとちょっと嬉しい気がする。