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いかないで ページ21
和也：「………酔ってんの？」
和也の嫌そうな顔。
A：「酔ってる酔ってる。だって久しぶりにチャンポンしたもーん。」
和也ははぁ…と溜息をついて、ペンッ！と私のおでこを叩いた。
A：「いいったぁあ、キャッ、」
そのまま後ろのソファーに倒れ込んで起き上がられなくなった。うーん、目が回る。今更足にキタぞ。
和也は呆れながら「酔っぱらいめ。ホラ、」言いながら私の腕を掴む。
A：「なによ？」
和也：「またひっくり返るぞ。捕まれよ、部屋まで行くぞ。」
A：「大丈夫よぅ。」
和也ははぁ…とまた面倒臭そうに溜息をつく。
そのままズルズルと引きずられるようにして一階の奥の部屋まで連れて行かれた。
ドサッ。
わーい、お布団。ヌクヌク。
這いずるようにして布団の中に潜り込むと、和也が部屋から出て行こうとする、気配。
なによ。
A：「…なによぅ、」
ああ、みっともない、完全に酔ってる私。
A：「面倒臭いんなら、出てけばいいのよ…」
和也：「………。」
A：「こんな…前カノと同じ屋根の下でなんか…暮らさずに…」
ドアの閉まる音が聞こえない。
あいつめ、開けっ放しで行きやがったな。
A：「…和也なんか…、どっかに行っちゃえ。」
.
.
.
1年前。
あいつが私に浮気を申告してきたあの日。
『いかないで』………って。
言ってすがったらどうなってた？
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作者名：＊まぁ＊ | 作成日時：2020年2月8日 20時
