返事 ページ19
「……で?返事は?
俺、一応Aに告白してんけど。
分かっとる?」
「わ、分かってる!だから、私もだよって、言ったじゃん。」
布団の中で真っ赤になっている。
自分でも分かる。顔が熱い。
「ちゃんと行ってくれんと分からん。
Aは、俺のことどう思ってんの?」
少し笑いながら聞いてくる。
(絶対面白がってる…!
私がこんなに恥ずかしがってんの、知ってるよね!?)
「言っとくけど、ヒカルだって嫉妬してたんでしょ!ヒカルは、私のことどう思ってんの!?」
ムキになって言い返す。
「えー、言っとらんかったっけ?好きやで?」
「なっ…!」
ほんとにこの人は、みんなが恥ずかしがることをさらっとこなす。
「ほら、俺言うたで?Aは?どう思っとんの?」
ニヤニヤしてる。
「す、好きだよ…!ヒカルが好き!」
もう、どうにでもなれ。と、半分やけくそで答えた。
「………」
ヒカルは何も言わない。
「えっ、何どうし──」
振り返ろうとすると、ヒカルの顔が目の前にあった。
唇には温かく、柔らかい感触。
(キス………された…??)
私が混乱していると、ヒカルはゆっくりと口を離す。
「Aがあまりにも遅いから、キスしてもーたわ。俺のせいじゃないで?」
そう言うと、また頭を撫でた。
しばらく放心状態だった私は、やっと状況を理解して、また顔を熱くさせていた。
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作者名:ふぃゆ(fwiyu) | 作成日時:2017年8月18日 15時