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何からですか?! 橙×黄 ページ22

桐山×中間 桐山side


俺の恋人は何故か絶賛不機嫌中。昨日俺の家に泊まりに来ていたこともあり、朝から一緒にご飯を食べているのだが、すごく空気が重い。目の前の淳太君はただひたすらこっちを睨みながらパンを流し込んでいる。

桐山「淳太君?どかした?」

痺れを切らした俺は聞いてみるが、淳太君はただこっちをじっと見つめるだけ。え、俺ほんまなんかしたっけ?もしかして、昨日の行為が気持ちよくなかった?!ただ思い返してみても、夜の営みを終えて寝るまでも淳太君の機嫌は悪くなかった。朝起きてからなんよね。

中間「別に俺機嫌悪くないから。」

いや絶対嘘ですやん。
俺は全く訳もわからないまま、とりあえず愛想笑い頷いといた。

桐山「淳太君、まだパンあるよ?」

中間「いい。」

桐山「コーヒーおかわりいる?」

中間「いい。」

俺はことごとく拒否をされる。落ち込むわ。淳太君もだんだん不機嫌な顔から悲しい顔になってきた。なんで淳太君がそんな顔すんねん。

桐山「なぁ、俺なんかした?」

俺が真剣に淳太君に目をやれば、ビクッとした顔をしてこちらをみてくる。段々と俺が不機嫌になってきたのを察してくれたようだ。

中間「…ちゃう。俺の問題やから。」

桐山「じゃぁ、なんで俺に当たるん?」

中間「だって、照史が…。」

桐山「やっぱ俺やん!なんかしたならちゃんと言ってや」

俺は腹が立ち、声を荒げた。息を荒くし、勢いよく立った俺だったが、淳太君がポロポロと涙をこぼし始めたので大人しく座った。

桐山「ごめん。そないなこと言いたかった訳やないのに。ただ、折角のお家デートやったから。」

もはや泣くことを止めない淳太君は両目からこれでもかと言うほど大粒の涙が流れている。両手で必死に目を擦る姿は俺より幼く感じる。恋人を泣かせてしまった。罪悪感から俺まで目に涙を溜めた。

中間「っごめ、ん。ッただ、ヤキモチ焼いただけ。」

必死に言葉を紡いでくれた淳太君からは想像もできない言葉やった。

桐山「ヤキモチ?」

中間「うん。だって、照史がドラマで女優さんに誘惑されとったから。」

桐山「え、いつの話?!」

中間「昨日、リアルタイムで起きて見たねん。そしたら、女優さんから誘惑されとって…。」

ああ、きっと昨日の放送はあの話だったんだ。やっと辻褄が合った俺は、淳太君を一層愛おしくなった。

俺はテーブル越しの淳太君の唇にキスを一つ落とした。
桐山「今日はあのドラマ以上に俺とイチャイチャしよな?」

必要 虹×黄→←バレンタイン 赤×黄



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わか(プロフ) - bob_cute_さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!ご期待に添えるかわかりませんが、後日談のエピソードを書かせていただきます! (2021年3月5日 7時) (レス) id: 9a62f9f41f (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 何気に「必要」のようなお話好きなんでまた書いて欲しいです。 (2021年3月4日 9時) (レス) id: 10fe3ed1ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わか | 作成日時:2020年12月23日 20時

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