バレンタイン 赤×黄 ページ21
重岡×中間 中間side
付き合ってます。
今日はバレンタイン。恋愛をしている子はどれほどまでに楽しいんやろ。という俺も、彼氏があるんやけど。
今日は偶然にもその恋人と二人だけのロケ。俺は朝から浮かれていた。でも素直じゃないのも俺の性格。朝会ってからすぐに渡せれば良かったものの、タイミングを逃した。
ロケをしている間は仕事に集中しており、チョコの事なんか考えていなかったが、今は訳が違う。
撮影も終わり俺と重岡はマネージャーの車で家まで送ってもらっている。後ろの席で俺の隣で、不機嫌にずっと俺の顔を見てくるしげはずるい。静かだとかっこよさが際立ち胸がさらに高鳴ってしまう。
中間「…ハァ、そんな見ないでや。穴空いてまう。」
ため息をつき、目だけしげを見る。それでも機嫌は治らない。しげの機嫌が悪いのは、まだチョコを渡せていないからということはわかっている。でも、貰いたいなら、それなりの態度というものもあるだろう。
重岡「マネージャー、今日淳太が俺の家にくるって言うから、一緒で。」
中間「いや、言うてへん!」
しげは俺の顔を見なくなり、今度は反対側をむき窓の外を見ている。マネージャーはまた喧嘩したのかと言うような反応だ。渡せていないから、家に行ける方がチャンスなのだが、気まずさからできることなら早く帰りたくなっていた。
*
重岡「ただいま。」
中間「お邪魔します。」
お互いが無言のまま、家までついた。気まずそうに入る俺をよそに、さっさと中まで入っていく。
リビングに入り、しげのソファへと誘導される。お互いが、横並びになり、無音だと落ち着かない。
重岡「なぁ、今日何の日?」
中間「…バレンタイン。」
重岡「俺たち付き合っとるよな?」
中間「うん。」
重岡「じゃぁ、渡すものないんか?」
問い詰めるように俺の返事に被せ気味に質問をしてくる。本題に入られ、俺は覚悟を決めた。
カバンの中から昨日作ったチョコを差し出す。初めて自分で作ったから形も歪で、ラッピングも下手。恥ずかしさから、俺の顔が真っ赤なのは確実だろう。
重岡「え、作ってくれたん?」
中間「…うん。下手やし、美味しいからわからんけど。」
言い終わった瞬間、しげは俺に勢いよく抱きついてきた。
重岡「ありがとう!すっごく嬉しい!」
さっきまでの機嫌とは打って変わって、今は満面の笑み。この男は本当に大変だ。
まぁ、こんなに喜んでくれるなら来年も作ってやってもええかな。
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わか(プロフ) - bob_cute_さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!ご期待に添えるかわかりませんが、後日談のエピソードを書かせていただきます! (2021年3月5日 7時) (レス) id: 9a62f9f41f (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 何気に「必要」のようなお話好きなんでまた書いて欲しいです。 (2021年3月4日 9時) (レス) id: 10fe3ed1ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わか | 作成日時:2020年12月23日 20時