【文スト】弐・友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】

六十三話＿父息子 ページ31

撮った写真を一度確認する太宰。
息子の写真を見て言葉を出さずには居られなかった。




太「矢張り私の息子は可愛い。将来有望だ」


安「太宰君の性格が似ない事を祈るばかりです」


織「確かに自 殺癖は似ないで欲しいな」


太「私は女性に優しい紳士的な性格だよ？」


安「……僕は知ってますからね。貴方が幾度のなく女性を泣かせていることをね」


太「や、やだなぁ。安吾、そんな事は無いよ」


安「どうでしょうかね。少なくとも住所を知られたらやばい位の事は何百件もやってる事を僕は知っていますよ」


太「住所は……やめて欲しいな」





太宰は慌てて弁解するが十五の時点で息子であるAが居るのだから弁解出来ないだろう。
Aが居ることが女性関係が荒いと云う証拠だ。




安「親子写真でも撮りますか？」


太「お、それは良い！A、おいで」




太宰に呼ばれたAは足元に駆け寄り手を太宰に伸ばした。
太宰はAの脇に手を入れて軽々と抱っこする。
見た目は細いが案外筋肉はちゃんと付いているのである。


カシャｯｯ！




織「…いい写真だな」


「ぼくにもみせて！」




写真は太宰とAが顔を合わせ笑い合っている写真。
この写真を見た人間はこの二人が世界一幸せな親子だと思うだろう。




太「そうだろう。なんてったって私とAの写真だからね」




太宰はその写真を見て100枚はコピーすると心に誓い、その半分はポートマフィアの執務室に飾ろうかと本気で考えた。

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