三十六話＿いつか大きな海で ページ4
Qは其れを嬉しそうに受け取って、大事そうに持つ。
この地下牢で暮らしているQにとって、お菓子は貴重な物だ。
久「A君は優しいね！前はあんなに小さかったのに」
「あかちゃん？」
久「そう！太宰さんに抱っこされてたんだよ！」
「んー、おぼえてない」
本当はバッチリ覚えている。
Qに抱っこされ、太宰と中也の喧嘩を見ていた。
「ねぇ、きゅーちゃん」
久「なに？」
「いつかここからだしてあげるね」
久「地下牢から？」
「うん、それでおっきなうみであそぶんだよ！」
久「海？遊ぶって僕と？」
「うん！」
Qにとっての海は本の中の存在だ。
Aはいつか見せてあげると約束する。
久「楽しそうだね！ボクも遊びたい！」
「やくそくね！」
久「うん、約束！」
二人で鉄格子の隙間に手を入れて小指を絡まらせる。
その時Aの体に手形は浮かばなかった。
その後暫く遊んでからQの所から離れ、太宰や他の黒服にバレないようそっと地下牢から抜け出し気の向くまま次に向かう場所まで歩いた。
「いたっ」
曲がり角を曲がった所で誰かにぶつかった。
頭を抑えて顔を上げると、赤髪の男性がこちらを見ている。
「あ、おだしゃく！」
織「Aか、こんな所でどうしたんだ？」
織田作之助。
太宰の数少ない友人の一人で、Aの事を可愛がっている人間。
「ひまだから、あそんでる」
織「太宰はどうした？」
「おしごと」
織「なら、仕方ないな」
「おだしゃくは？？」
織「俺は任務が終わったあとだ」
「きょうはなにしたの？」
織「ポートマフィアの傘下に悪戯した犯人を見つける事と迷い猫を探すことだな」
「へぇ」
織田はポートマフィアの最下級構成員でこの通り、組織の何でも屋だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 664人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【文スト】参・友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】 【文スト】肆・友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】 【文スト】友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海蕾(サブ) - えっあ…誕生日が一緒だと!?…ありがとう(泣) (2023年4月4日 2時) (
レス) id: f15a1011db (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - うり太郎さん» ベイリー可愛いですよね。良き親友になります！ (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - 蜂蜜檸檬さん» あら、そうなんですか？ (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
うり太郎(プロフ) - ベイリー･･････ッ!!僕のワンダフルライフ大好きなんで嬉しいですっ!!今読み途中なんで今すぐ続き行ってきます三┏( ^o^)┛ (2021年9月15日 21時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜檸檬(プロフ) - はっ!この子誕生日が近い! (2021年7月22日 23時) (レス) id: ce5837a03d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スワ | 作成日時：2021年3月29日 16時
