四十三話_可愛いあの子 ページ11
然し、中也も負けない。
八つ当たりだと知っているからだ。
中「お前、最近彼奴を放ったらかしにしてたろ。彼奴寂しがってたぞ」
太「然し、もうあの子は三歳だ。私が居なくなっても独りで生きていけるようにならないといけない。家族の問題に首を突っ込むな」
中「いや突っ込む。それにも̀う̀じゃねぇよ。ま̀だ̀三歳だ」
中也は太宰の胸ぐらを掴み顔を引き寄せた。
中「いいか、彼奴はまだ三歳だ。父親の目が必要なんだよ。家族の問題つったて、俺は彼奴が可愛い。お前の子供だってのが気に食わないが俺は彼奴を大事に思ってる。だからだ、手前みたいな奴には腹が立つんだよ」
中也は殺気を出しながら云った。
かつて孤児だった中也には家族が居ると云うのはとても幸運な事だと知っている。
中「手前も彼奴を大事に思ってるなら、金輪際、彼奴を独りにさせるような真似はするな」
太「……はぁ、私だってあの子を独りにするのに気は進まなかったよ」
中「じゃあお前何で…」
太「それ以上は云わない。私は可愛い息子を助けに行かないとだから。そのお喋りな口を閉じたまえ」
太宰は自覚していた。
あの子に独りにしてしまっている自覚が。
でもそれはあの子が自分が居なくなったあとで強く生きて欲しかったからだ。
太「私の息子ならそう簡単には死なない」
其れは父親の勘だ。
664人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【文スト】肆・友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】
【文スト】友人が話していた人間失格の息子になった件について【男主】
もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海蕾(サブ) - えっあ…誕生日が一緒だと!?…ありがとう(泣) (2023年4月4日 2時) (レス) id: f15a1011db (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - うり太郎さん» ベイリー可愛いですよね。良き親友になります! (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - 蜂蜜檸檬さん» あら、そうなんですか? (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
うり太郎(プロフ) - ベイリー・・・・・・ッ!!僕のワンダフルライフ大好きなんで嬉しいですっ!!今読み途中なんで今すぐ続き行ってきます三┏( ^o^)┛ (2021年9月15日 21時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜檸檬(プロフ) - はっ!この子誕生日が近い! (2021年7月22日 23時) (レス) id: ce5837a03d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スワ | 作成日時:2021年3月29日 16時