再戦 虎と羅生門＿夜叉と匣 7 ページ25
Asied
痛い...痛い...頭が...
『...くっ！』
私は頭を抱え、膝をついていた
今まで信じていた事が消えてしまいそうで...
いや、嫌だ...
「人は誰かに「生きていいよ」と言われなくちゃ生きていけないんだ！そんな簡単なことがどうしてわからないんだ!!」
そんなこと...芥川と私はよくわかっている...
言われなくてもわかってる!!
今までの苦労も知らないで、そんなことを言うな！
お前に此の気持ちが分かるのか!!
敦は、羅生門を裂いた
そんなことは目に入らず、只辛かった
自分の中の闇の感情が、全て出てきそうで、怖かった
「羅生門＿獄門顎」
『...っ！』
決着がつくと思って、顔を上げた
しかし、目に入ったのは
『虎の尾?』
ヤバい！
芥川が殴られた
『芥川ぁぁぁ!!!』
私は地面を強く蹴り、芥川の後ろに回り込む
せめて、海に叩き付けられる衝撃だけでも押さえられれば...！
芥川を抱き止め、そのまま落ちていく
ｻﾞｯﾊﾟｰﾝｯ
痛い...もう、身も心もボロボロだ...
いっそのこと死にたい...
こう思ったのは、何時ぶりだっただろう
此のまま死ぬのかな...
ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ ﾋﾟｯ...
機械の音が規則的に聞こえる
あぁ、助かったのか...
重たい瞼をゆっくりと開けた
「あぁ、気づいたかい?」
『首領...』
「君が、こんなに傷だらけになるなんてねぇ。よっぽどの相手だったのだろう。」
『申し訳ありません...』
「いや、良いのだよ。頑張りが一番だからねぇ。それに、今回君は芥川君を守って作った傷だしねぇ。」
『...芥川は...大丈夫ですか?』
「あぁ。まだ目覚めないがねぇ。今のところ、命に別状はない。」
『っ！少し様子を見に行ってきます！』
「駄目だよ。君は休んでなさい。」
『...分かりました。』
芥川、大丈夫かな...？
『ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ』
まだ、駄目か...
全然調子が戻って来ない
まだまだ駄目だなぁ...
ｶﾞﾗｯ
扉の開く音がした
「A姉さん!」
音も無く銀が隣にいた
『銀...ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ』
「...っ!!」
『大丈夫だ...すまない、心配をかけて。』
ﾌﾞﾝﾌﾞﾝと音が付くほど首を横に振る
『もう、全然平気だ。心配するな』
そう言って微笑み、銀の頭を撫でた。
「...///っ!!」
驚愕して、ビクッとする銀
しかも、照れている
可愛いな〜
『ほら、仕事に戻んな』
ｺｸﾝ
ｶﾞﾗｯ
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赤峰和華(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます！続編に行ったので、どうぞそちらでもよろしくお願いします！ (2018年5月20日 23時) (
レス) id: 7df9df7e82 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 初めまして、こんばんは！ とっても素敵なお話で凄く大好きです。 更新を楽しみに待ってます！ (2018年5月20日 22時) (レス) id: c491a96770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤峰和華 | 作成日時：2018年4月5日 1時
