再戦 虎と羅生門_夜叉と匣 3 ページ21
Asied
「.......断る!!」
グググッ
「ぐ...がっ.......!」
「貴様の意志など知らぬ。弱者に身の振りを決める権利などない。」
「くっ.......」
今は、芥川のが有利だ。今は...
「弱者は死ね。死んで他者に道を譲れ!!」
またか...こちらも。
また嫉妬か.......兄さんに、少なくとも自分より認められている人虎、敦君に対する憎悪は本当に強い
此処までこだわるのは、人虎だからじゃない。
敦君だからだ。
カチャッ
『鏡花...?』
何してるの。知ってるよね?私が大切に思ってるって、芥川は特別だって言ったはずだよね?
なのに、何で...
_銃を向けられるの?_
これが、姐さんの言っていた才能か。確かに、鏡花には...才能がある。
「武器庫から持ち出したか」
「彼を逃がして」
「外の世界に触れて心が動いたか。」
ザッ
銃が壊される
『鏡花、おいで。戻ってきな。』
これ以上は駄目だ。焼かれる
「.......」
『届かぬか...』
姐さんだったら泣くかも知れない。
でも、私の目から、涙は流れなかった。
心の何処かでわかっていたんだ...
「.......!!」
「「どん底」を知っているか?」
「其処は光の差さぬ無限の深淵だ。」
『其処に在るのはねぇ鏡花、汚泥、腐臭、自己憐憫。遥か上から時折人が見下ろすが、誰も貴方には気付かない。息をするだけで、惨めさが身を焼く...光の世界で貴方を待つのはそれだ。鏡花』
「「夜叉白雪」は殺戮の権化。そんなお前が、マフィアの外で普通に生きると?」
「人虎、教えてやるがいい。誰にも貢献せず、誰にも頼られず、泥虫のように、怯え、隠れて生きるのが、どういうことか。」
「くっ.......」
「殺しを続けろ、鏡花。マフィアの一員として。でなければ呼吸をするな。無価値な人間に、呼吸をする権利などない!!」
「そうかも知れない...」
鏡花は呟いた
「でもっ!クレープ、美味しかった!」
敦君は目を見開く。
どうやら、彼には何か秘めた才能があるようだ...みんな彼をみている。何で.......
ゴオォォォォォッ
「敦ィ!!」
「国木田さん!?」
『...っ!もう来たか、探偵社!!』
「まとめて膾斬りに_」
ガシッ
「今のうちに逃げて!この船は、取引場所には行かない!」
「ならばどこに行く?」
「どん底」
カチッ
ボカーン
『な、真逆、武器庫の爆薬を!!』
「自決する積もりか?」
「君っ「逃げて!」」
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赤峰和華(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!続編に行ったので、どうぞそちらでもよろしくお願いします! (2018年5月20日 23時) (レス) id: 7df9df7e82 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 初めまして、こんばんは! とっても素敵なお話で凄く大好きです。 更新を楽しみに待ってます! (2018年5月20日 22時) (レス) id: c491a96770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤峰和華 | 作成日時:2018年4月5日 1時