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待っている人 ページ45

Aside


龍之介に抱きついてる間、昔のことを思い出してた


兄さんがマフィアを抜けた日のことを...






『うぅ〜』


私は、夜遅くに目が覚めてしまった


『兄さん...?』


隣に居るはずの兄さんがいない


背筋が凍る


『怖い...』


気の所為だと思いたくって、兄さんを探しがてら外に出た


風に中ろう...


『兄さん...何処...?』


暫く探して彷徨っていると、裏路地に、見慣れた人影がいた。


『兄さん...!』


兄さんの元に駆け寄った


「あぁ、A...来てしまったのかい。」


何でそんな顔するの?


隠し事がバレてしまった子供のような顔をする兄さん


『どうしたの?家に帰ろう?明日も仕事あるよ?』


「私はもう仕事に行かないのだよ、A...」


えっ?


どういうこと?16歳の私には全くわからなかった


16歳といえど、貧民街育ちの私の頭は、まだ幼いのだ


「マフィアを抜けるんだ。「人を救う側になれ」と織田作に言われたからね。Aも一緒に来るかい?」


『嫌だ!』


私は行けない...また、光の世界に行ったって、同じ思いをするだけだ。


『何で!?正しさに嫌われたんじゃないの?光の世界に嫌われた私は行けないよ!兄さんも此方に居てよ!』


「それでも私は行くよ。」


冷たい瞳は、私を見下ろす


其処には、いつもの温かい兄の目はなかった


兄さんは、歩いて行ってしまった


『また捨てるの!?一人ぼっちにするの!?』


その背中に叫んだが届かなかった


『兄さんにとって、私は織田作さん以下の人だったんだね...』


私は、信じた。信じたかった


冗談だったんだ。きっと、兄さんは戻って来る


『待ってれば、帰ってくるよね...?』


裏路地で、一人体育座りになり、蹲った









芥川side


「太宰さんがマフィアを裏切った!?」


首領から、報告を受けていた


今日、Aを一度も見かけていない


「Aは?」


「Aちゃんは、行方知れずなんだ。」


行方知れず...


A...


「僕が探して来ます!捜させてください!!」


「あぁ。君に一任しよう。」





走りまわる


ヨコハマの至るところを


Aが行きそうな場所、家も小まめに戻って探した


いない


いない!何処に居るんだ!!


僕は、また仲間を失ってしまうのか?


また、何も守れないのか?


「何処だ!A...」


真逆、共に裏切ったか?


いや、Aに限ってそれはない


もしやるなら、僕に相談したり、僕を誘ったりするであろう

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赤峰和華(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!続編に行ったので、どうぞそちらでもよろしくお願いします! (2018年5月20日 23時) (レス) id: 7df9df7e82 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 初めまして、こんばんは! とっても素敵なお話で凄く大好きです。 更新を楽しみに待ってます! (2018年5月20日 22時) (レス) id: c491a96770 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤峰和華 | 作成日時:2018年4月5日 1時

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