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「殺す！」
怒号が迸った。
テントの中に飛び込んできた影が曲刀を振り抜く。ゾムーク個体識別ナンバー
機器の表面を曲刀の刃先が掠ったらしくロボロ氏が悲鳴をあげた。ただ、さすがに今は誰も構っている暇も隙もない。飛び込んできたその影は、今度こそ、俺が本当に見覚えのあるその姿だった。
「ゾム！」
「ここは俺の場所や……」
ゾムには俺の声が聞こえていないのか、曲刀を手に、低い声でそう吐露した。カタカタとその手が震えている。何らかの感情で。あまりにも巨大で切実で、悲壮だった。その声はあまりにも悲痛だった。
機器に背をつけてずり上がったゾムもどきは、鼻で笑うような音を吐き出した。
「お前の場所やって、冗談も程々にせえよ？ 偽物のお前の？ 自分で考える頭もなかったようなやつがよう言いよるわ」
「俺の記憶を一方的に勝手に覗き見といて自分の居場所とでも言い張る気か……？ 盗人猛々しいな」
「所詮俺のコピーでただの端末でしかないくせによくもまあえらっそうな口ぶり叩くなあ。その怒りはどこにあるんや？ 俺からの借り物やないってどうして言える？」
「お前こそ、自分で動けもしないでくのぼうだったくせに。培養槽からは出られたんやなあ？ 娑婆の空気はどうや？ よく味わっとけよ――すぐに殺したるさかい」
少なくとも、今の刺々しいという言葉では収まらないほどギスギスとしたやり取りは、互いに互いの地雷を踏んだのだろう。
曲刀を構えるゾムに数本の投剣が投擲された。叩き落としたその隙をついて、ゾムもどきが片手のダガーを振るう。ギン、と響く音。ダガーと曲刀が拮抗し、噛み合わさった刃がガチガチと鳴る。
「死ね！」
「お前がな！」
二人の絶叫は、あまりにも痛烈な感情を孕んでいた。羨望と嫉妬と劣等感と優越感と、それらをすべて混ぜ合わせて濃縮したようなどろりとした殺意。
その二人の間に割って入れたのは、呼び声が無視されたというショックで地味に固まっていた俺ではなかった。
「あ、あー……」
ちょっと萎縮したような、若干場違い感の否めない、しかし確かにこの場の緊張感を削ぐような声。
「ちょっと待ってくれん？ 俺たち話に追いついていけてへんのやけど」
鬱氏がおそるおそる手を挙げる。
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青空 - 久々に見たら再公開していて発狂しました。おかえりなさい！！！！！何度か捜索を試みたのですが、難しいですね！！全然分からない！！！！ (2020年4月24日 16時) (
レス) id: 2914a8cacc (このIDを非表示/違反報告)
るのは - やっぱり続編も最高…（ほくほく）更新もしていただけるとかもう…貴方が神か…？そして殺意高いっすねどうしたんですか？？？楽しみにしています！ (2020年4月11日 10時) (レス) id: 0aebb521ec (このIDを非表示/違反報告)
泥の花(プロフ) - 殺意高い系作者さんですね！(白目)引っ越し先で何があったんや、、、。更新お待ちしております！ (2020年4月11日 1時) (レス) id: f396f2a042 (このIDを非表示/違反報告)
青空 - またどこかで素敵なお話を作りあげていらっしゃることを期待して。お会いできたら嬉しいです！ (2019年10月18日 0時) (レス) id: ec3f127efc (このIDを非表示/違反報告)
青空 - 楽しみにしていた作品が読めなくなってしまい、とても残念に思っていましたが、「引っ越したということは、また見つけることができれば読めるんじゃないか.......？」と希望を持ちました。 (2019年10月18日 0時) (レス) id: ec3f127efc (このIDを非表示/違反報告)
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