検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:42,978 hit

わがまま王子 02 ページ2

家の外の雨音がいつもより遠く聞こえた。






薄暗い部屋の中、藤ヶ谷は表情を崩さない。






「……!なん、で……」





「好きでもない人間に『付き合え』なんて言うものではございませんよ、宏光様。」






「っ…………!!!」






俺の震える声と





藤ヶ谷の落ち着いた優しい声







「っ………………」








ただ主とそれに使える人間、だけの





薄い関係






だけど俺は





好き、なんだ。





俺は







藤ヶ谷が「宏光様」と呼ぶたびに






きゅう、っと音を立てて





自分の名前をいとおしく思えるぐらいに





好きなんだ。









「……命令だ、って言ってんだろ」




「…何かお悩みですか?

よろしければ私がお話をお聞きします。」




「……………」








藤ヶ谷の、優しいとこ。







優しいとこが好きなのに






今はその優しさが痛いよ。

わがまま王子 02→←わがまま王子 01



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (162 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
130人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , 藤北 , 藤ヶ谷太輔
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちぇりリン | 作成日時:2017年10月15日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。