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 その日の夜。


 Aが家に着き、玄関を潜ると、兄弟の声が聞こえてくる。


「A兄ちゃん! おかえり! 部活練習試合だったんでしょ? どうだった?」
「先輩が凄かった」


 小学生の弟__優とそんな会話をする。一見無愛想にも見えるが、優は目を輝かせながらも嬉しそうに笑う。


「あ。兄ちゃん帰ってきたんだ。おかえり」
「ただいま」


 もう一人の弟__大樹ともそう交わし、Aはリビングに行き、弁当箱等を出した。


「……あっそうだA兄ちゃん!」
「ん?」
「どうしてバレー部に入ったの? 高校も陸上部に入ると思ってたのに!」


 夕食中に優が思い出したかのように口を開く。
 Aは中学時代は陸上部で、長距離に没頭していたのだ。


「なんでって言われても、優も大樹もバレーしてるから」
「……え、それだけの理由で?」
「うん」


 Aがそう言うと、二人はポカンとする。自分の兄が適当なのは知っていたが、ここまでとは。


 正直いって、バレー部に入った理由はない。Aが今二人に話したのも、完全なる後付けだ。


 __でも、やってみて楽しいとは思った__


 及川の顔と優の顔が一瞬重なって見え、頬を緩める。


「……!? 兄ちゃんが笑った……!?」
「俺笑ったら駄目なの」
「女の子が惚れちゃうから駄目」
「……優は兄ちゃんに彼女できてほしくないのか」


 仲良さそうに笑いあって話しながらも、Aは「ごちそうさま」と手を合わせ、帰り際に可愛い弟達を撫でてから自分の部屋に行くのだった。


 

○青葉城の完璧少年→←○



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作品ジャンル:アニメ
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抹衣(プロフ) - はましおんさん» コメントありがとうございます!スペースはスマホでは出来なくて……わざわざpcでやっております(笑)小説風になるべくしたくて……。応援ありがとうございます!更新ペースが凄く遅いですが、気長に待ってくれると幸いです(笑) (2019年7月14日 10時) (レス) id: 4a9e0cfb60 (このIDを非表示/違反報告)
はましおん(プロフ) - すごく面白くて読みやすいです。改行の後の全角スペースもちゃんとやっていてすごいなと思いました。応援してます! (2019年7月14日 7時) (レス) id: 02bd72d94d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹衣 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月3日 15時

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