yellow mimosa. (ページ17)

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【15】おやすみページ17

私、ハリーが好きなんだ。
だからずっとモヤモヤして

初めての気持ちにむかむしたりしてたんだ。

私には特に優しくしたいってどういう意味かな…
私と同じ気持ち……？

聞きたかったけど、自分の気持ちがわかってスッキリしたから今度にすることにした。

安心したら眠くなっちゃった。

「ハリーありがとうね、元気出た」

「僕なんかしたかな…」

「うん、それと……
いつまで頭撫でてるの」

「あ！いや、ごめん……髪の毛サラサラだからつい…」

指にひっかけては離して、またひっかけて遊んでる。

「ねぇ、やめて笑」

中々やめてくれないから、ハリーの手首を掴む。

掴むとハリーは私の顔をみた。驚いた表情で。
急にあたふたしていきなり立ち上がった。

「じゃあ、戻ろっか。明日も授業あるし！」

「うん、そうだね。」

これで次会えるのは、三本の箒に行く時かな…
そしたら……

「また、明後日だね」

「うん、たのしみ。じゃあ…」

お互いの寮の分かれ道で立ち止まる。
ほら、早く行かないと

だれかが来るかもしれない。
こんな時間に出歩いてたら罰則だ。

なのに、足は動きたくなくて。

「A？どうしたの？」

「ううん、……おやすみなさい」

「うん、おやすみ、A」

大広間で会った時のように手を振ってくれた。
だから私も、手を振った。

好きな人からの“おやすみ”ってこんなに嬉しいんだ。
自分の表情がゆるんでいるのが分かったからすぐ後ろを向いて、走って寮に戻った。