yellow mimosa. (ページ12)

今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:7,055 hit

【10】図書館ページ12

「あ！あった、ここだ」

「この辺来るの初めてだよ、図書館はそんな行かないから…」

「魔法動物に関する本をよく借りてるの。」

何冊かもっていたので返すのを手伝ってくれたハリー。
どこかにお出かけとかなにか案をだすべきだった……

こんなのつまらないよね…

「そうなんだ、今度読んでみようかな、教えてくれる？」

「！、うん。もちろん。ハリーは本とか読まないの？」

本を返している手が止まって、私の方を見る。
ていうか、近い……

「んー…、僕はあんまり読まないかなぁ。あ、でもこれ知ってる……この本…」

私の目の前の本を取ったから一気に距離が近くなった。
心臓の音がうるさい。

聴こえてないかな、
と思っていたら、ハリーが手に取った本が私の腕に当る。

「これこれ！…あ、ごめんっ」

痛くなかった？と言いながらわたしの腕をすこし摩ってくれた。

なんでそんな普通の表情で私に触れるの…？

みんなにもそうしてるの？

ドキドキしてるのは私だけ？

でも気持ちは嬉しくて、色々な感情が混ざってモヤモヤする。

「…………へーき」

さっきまでの良い雰囲気にできなくて、少し不貞腐れた。