【1】彼 ページ2
「A、また彼をみてるの？」
「…みてない。」
このホグワーツ魔法魔術学校に通い始めて、私は現在3年生。
同じ寮の友人のカリーナがいう【彼】というのは…
「ハリー！みて、この新聞記事。」
いつもの赤毛の男の子が彼に近寄る。
ハリーポッター。選ばれた男の子。
まぁ、私は関わっていけない男の子であって…
理由は多々ある。
自分がマルフォイの妹であること。
しかし、本当の兄弟じゃなく養子。
闇の魔法使いに私は育てられ、そこをドラコ1家が引き取ってくれたのだ。
この事もあって、私は少々浮いている。
それにしても、いつも彼の周りにはたくさんの人。
自分と違って、恵まれている人をみると嫌でも見てしまうものだ。
「もしかして、すきなの？」
カリーナはニヤついた表情で言う。
そんなことどうでもいいからそのご飯早く食べればいいのに…
そもそも…
「話したこともないし、好きになる要素がない。」
「冷めてるね〜、さすがドラコの兄弟って感じ。兄弟揃って、ハリーポッターアンチ？笑」
「…まぁ、そんなとこ。」
マルフォイが嫌うから、私も嫌いな振りをする。
本当は、話したことない人を嫌ってはだめだけど。
私はただ…
彼が羨ましい。
「あ、やば。聞かれてた？」
「ハリーがあなた達に何かしたかしら？」
「ハーマイオニー…、何もされてない。ただ、気に食わないだけ。カリーナ、いこう。」
グリフィンドール寮の人とはあまり関わっていない。
スリザリンの生徒は意地が悪いだとか、印象は最悪。
私だって、本当はスリザリンは…
入学式の彼みたいに
選べたら、___
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作者名：和田 | 作成日時：2023年8月19日 0時
