☆大江戸 肆【Silk】 ページ6
背中に回された、彼の手のひらから、あたたかさを感じる。
私は、何かを思い出した。
そう、私が昔引いた手のひらを。
「…まさか。」
思わず呟き、上を見上げると、目が合う。
彼は微笑んだ。
「思い出したか?」
私は頷く。
そしてから、抱きしめられていることを、はっと思い出し、なんだか恥ずかしくなって、彼から離れようとした。
「ならん。」
だけど、絹道様の抱きしめる力はますます強くなる。
「やっと、迎えに来れたのだ。」
耳元で囁かれる彼の声は、私の心を溶かしていくようでもあり、
どうか心の拠り所になってくれと言われているようでもあった。
この人のことを、支えたい。
胸に現れたあたたかさに、そう思った。
私は、頷く。
「こんな私でよろしければ、人生を共にさせて下さい。」
すると、彼は涙目になりながら、頷く。
そして、彼の瞳が近づいてくるのを感じて、目を閉じた。
ふわりと唇があたたまる。
目を開けると、彼の満面の笑みを見た。
「これから、俺を支えてくれ。Aよ。」
その言葉に、私は大きく頷いて、
「はい。もちろんでございます。」
と微笑んだ。
*:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.
皆様、読んでいただき、ありがとうございます。
江戸時代もの…どうだったでしょうか…?
もし、反響があればまたやりたいと思います。
それでは…、
次は誰のお話かな…?
392人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます!! ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております! これからも頑張りますね!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい! (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます!wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます! (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね!! (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ