☆日曜日【Silk】 ページ1
1人でソファに座ってコーヒーを飲んでいた。
今日は日曜日。
久しぶりに2人とも、ゆっくりできる日。
2人で…ゆっくりできる日。
彼は、まだ布団の中だ。
最近は仕事が立て込んでて、彼もあまり寝ていなかったみたい。
珍しくぐっすり眠っていたから、可愛い寝顔だけ見て、私だけいそいそと布団から出てきた。
時計を確認する。
もうお昼の1時。
そろそろ、さすがに起こした方がいいかな？
なんて思ったり。
まさかとは思うけど、息してるかな？
なんて思ったり。
私にはまだ苦いコーヒーをちょっとずつ口に運びながら、窓から差し込む光を見ていた。
彼と出会ってから、もう5年になるけれど。
世界が輝いて見えるようになった。
なんだか、ほんのちょっとのことが嬉しいと感じるようになった。
幸せって、こういうことなのかな？
私は、コーヒーを机の上に置くと、立ち上がる。
寝室に入ると、まだ、毛布にくるまった彼がいた。
私はそーっと歩み寄って、彼の顔をのぞき込む。
｢ねぇ。いつまで寝てるの？｣
幼い寝顔。
いつも見ている、かっこいい横顔とはまた違って、心臓がきゅっと縮んだ。
私の声に、彼はううんと唸った。
私は、なんだか楽しくなってきて、
｢おーい。そろそろ起きなよ。｣
と彼を揺する。
すると、彼は目を擦って、
｢もうちょい…。｣
と呟いた。
｢もう…。｣
私は、そんな彼にしびれを切らして頬にキスをした。
それから、
｢起きてくださーい。｣
と耳元で囁いてみる。
ピタリと彼の動きが止まった。
それから、がばっと飛び起きる。
｢起きたわ。｣
そう言って、彼は、こちらを向いてニカッと笑った。
私もつられて、
｢おはよう。｣
と微笑む。
少しの間、2人で見つめ合った。
それでから私が立ち上がると、彼も立ち上がった。
リビングの方に向かって歩き出そうとすると、ふわりと後ろからの温もりを感じる。
彼の腕が、私の腰に回された。
｢A。｣
耳元での彼の声がくすぐったくて、肩を竦める。
｢俺、幸せだわ。｣
その声に、彼の腕のなかでくるりと回って、彼の方を向く。
彼は、微笑んでいた。
｢私も、幸せ。｣
ゆっくりと、言う。
それから、彼の顔が近づいてくるのを確認すると、目を閉じた。
唇が、あたたかくなる。
今日は2人の、幸せな日曜日。
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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (
レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます！！ ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております！ これからも頑張りますね！！ (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい！ (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます！wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます！ (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね！！ (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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