彼らとの毎日５日目 【短編集】【Fischer's】

☆無理するなよ 2【Dama】 ページ22

結局、昼になって、熱が上がり始めて。

体温計を見れば、


38度って。

よかった。

仕事行ってたら、帰ってこれたかわかんない。


そんな風に思っていたら、

寝室に、スポーツドリンクのペットボトルを持ったダーマが入ってきて、

それを、私の枕元に置く。


｢ねぇ。｣


声を掛けてみた。


｢ん？寝とけよ？｣


と、返事。


｢分かってるよ。｣


と、笑って返すと、


｢ん。｣


と、満足そうな顔。

それから、


｢なんで分かったの？｣


尋ねてみる。

彼は、ちょっと恥ずかしそうに、頭をかいてから、


｢なんとなく。｣


ぼそっと言って、


それを紛らわせるように、


｢昼、なんか食える？｣


と続ける。



なんだかんだ、

私のこと、ちゃんと見ててくれてる。

そういう優しいところ、好きだよ。



なんて。

言うのは恥ずかしいから、心の中に仕舞うけど。


｢ちょっとなら。｣


と、言うと、

彼は、


｢分かった。じゃあ、ダーマ様特製、適当雑炊な。｣


なんて言って、笑うから、


｢やったぁ。｣


なんて、私も自然と微笑みを零した。

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