もとからお前しか見えてねぇよ[３Ｚ 高杉晋助]

episode７ ページ7

『え？』




神威「アリ？もしかして気づかなかったノ？」




そう言って神威さんが私の頬に手を添えた。濡れている感触がして、やっと泣いていることがわかった。




神威「あ、晋助んとこ行かなきゃ、怒られる。ハイ、次会ったときに返してくれればいいよ元気でね、Aちゃん♪」




『え、あのー！』




私にハンカチを渡して、神威さんは走り去ってしまった。次会ったときって………どーやって会うのよ。そう思いながらも渡されたハンカチでまだ出続ける涙を拭った。




『何処か落ち着く匂い…………』




完璧なる変態じゃね？でもホントに落ち着くんだよ。ない？そういうこと……………………あ、ないデスヨネ。スイマセン…………でも神威さん、ハンカチ持ってるって私より女子力あるんじゃないの？




そんな事を思いながらも、家に帰った。




『ただいまでござる〜〜』




家に帰るとすぐに私の部屋へ向かいベッドにダイブ！！！あぁ、ふかふかぁ〜。そんな事を思いながら足をバタバタさせていると、階段を勢いよく上がってくる音がする。もしかして……………………もしかして！！！




「おねーちゃん！！ただいま！！！(ｷﾞｭｯ)」




『奏太〜おかえりなさい♪』




あぁ〜癒し。あ、この子は私の弟の奏太(かなた)。もう可愛いのなんの。まぁ、親はいるっちゃいるんだけど、海外なの。でもお金は向こうから毎月仕送りがあるからそれと私のバイト代で工面してる。あ、登場してなかったのは友達の家に泊まりにいってたんだ。学校が少し工事で一週間ほど休みらしい。




『今日は何食べたい？』




奏太「おむらいす！！」




『いいよー！今からソッコーで作るね！！』




あぁ、my angelよ。おむらいすって可愛すぎだぁ♪そしてエプロンを装着して、急いで作業に取り掛かる。




奏太「いい匂いー！」




『もう、出来たよ♪食べよっか！』




楽しい時間はあっという間にすぎてしまうもんだ。後片付けも済ませ、お風呂も入ったから後は寝るだけ………その前にラ◯ンを開く。そして晋助とのトークを見返すと、何故かこの関係のままの方が良かったんじゃないかなと思い始めた。




今となってはもう、無理だけど。思いっきり別れるって言っちゃったしな…………どーしよ。




そう思ってると電話がなった。







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え、知らない番号！？

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