工藤新一の兄弟(仮)４ (ページ6)

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「なに！？オーナーが死んだ！？」

ガケから落ちたせいで車は爆音を立てて燃え上がり黒い煙を上げていた。その音を聞いて部屋から駆けつけたのか皆さんが外に集まっていた。

「たった今、オレの目の前でホームズのカッコをしたオーナーが、車ごと海に落ちよったんや…」
「そ、そんな…。どーしてだんな様が…」
「ジサツだよ、ジサツ！きっとあんたらに、あのホームズの初版本をもってかれるのが惜しくなって、その本といっしょにガケ下に…」
「いや…これはひょっとすると他殺かもしれませんよ…」

毛利さんの推理を否定する戸叶さん。皆が戸叶さんを見た。

「僕も転落するのを見てましたが、スピードはかなり遅かった…。オーナーをあらかじめ眠らせたか殺したかして、車のシートに座らせ、ギアをドライブに入れれば、車は自動的に発進する…。
犯人がその作業をしたのは、おそらくあのガレージの中…」
「な、なるほど…。車が転落するのを見とどけた犯人は、爆音を聞いてここにかけつけたふりを…」
「じゃあもしかして私達の中に犯人が！？」

戸叶さんの推理に藤沢さんが、なるほど、と続け戸田さんがそう言った。

「そやけどあの車、途中でスピードあげよったで？ほんのわずかやけどな…」
「そらみろ。ジサツだジサツ！あんたら推理小説の読みすぎなんだよ！」

服部さんの言葉に毛利さんが言った。