工藤新一の兄弟 ２０

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「くそっ！！」


だが阿賀田さんは走って逃げ出した。「どけぇガキ共！！」と大声を出し集団の中に突っ込んだ。


「え？」


・・・・・・・・・・・・
拳銃を所持した警察の集団の中へ、だが…。

阿賀田さんは声を上げて驚いた。当たり前だ。警察は全員、学校の制服を着ているんだから。


「スンマセン…。あんさんを警戒させへん為に…京都府警は昔着てた学生服で修学旅行生のフリしてくれて頼まれてしもて…」


その頼んだ本人が私の隣でニシシと笑っている工藤新一という男だ。


(…綾小路警部を初め何人かの人が照れてる…)


それでもキリッとした表情で平常心を保たないといけないから大変だ…。


「けどわからんなァ…何で遺体にコブ2つも付けたんや？」


服部さんの質問に阿賀田さんは「コブ取り爺さんだよ…」と呟いた。


「悪い爺さんは良い爺さんの真似をして天狗の怒りを買い…コブを2つ付けられたから…。
まぁ、景子が撮影中に転んでコブを作ったのを見て…今回の殺人計画に取り入れようと思いついたんだけどね…」


「なら、やっぱり出栗って人の名前がスタッフロールになかったのが動機か？」

「あぁ！出栗が試写室でしばらく呆然としてた事を…打ち上げの会場にいたあいつらに伝えたら笑ってこう言ったんだ！！」

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