文豪達との青春 【学スト】

黒歴史 ページ42

「いらっしゃいま______おかえりください」

「酷いねぇ」

「俺んところも来ただろが」

太宰先輩と中也さんが私の教室に来た

まだ男装をしたままの私を写真で撮りながら

「おや、敦くんのシフトは？」

「揶揄うおつもりでしょ？其処ですよ」

「な、なんで言っちゃうんですか！？」

こっそり隠れていた耳の良い敦を指差すと太宰さんが大笑いする

「似合うねぇ、敦くん」

「似合いたくないです〜」

そう言って敦は渋々出てくる

「鏡花ちゃんとか賢治君に谷崎君は？」

「さあ……シフトは午前中だったみたいです」

そう言ってシフト表を見ると矢張り午前中だった

「……さて、これは新聞部にでも見せてあげようかな」

「手前悪質過ぎるだろが」

そう言って中也さんが文句を言うと太宰先輩がニヤリと笑い、画面を中也さんに見せると中也さんは少しした後

「仕方ないなァ」

「中也さんだけは味方だと思ってたのに！」

それは思った

翌日に出た新聞部の号外は何時もより飛ぶように売れたらしい

白雪姫の舞台の写真と、男装が似合う女子部門で私が載ることはまだ知らずに

「敦……大変だね」

と言ったのを後悔することになった

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