絶対離さない。【黒】

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「蓮くん、今日も先に帰ってね」



「また委員会？」



「うん、最近話し合い多いんだよね、」



「ちょっと面倒になってきちゃった」って呟くAに、また不安に駆られる。



「A」



「んー？……っ」




カバンに荷物をまとめているAにキスをする。



いつか……、Aがこの距離にいないんじゃないか。



そんな根拠も確信もないことに心配になる。




「んん……！蓮、くん…っ」




離れたくなくて、夢中でAの口内を貪る。




あまりにも苦しそうになってきたAが、俺の胸を叩くから、名残惜しいけどそっと唇を離した。




「蓮くん！ここ学校！」



「うん。でも、ごめん……。余裕なかった、」




本心は今も余裕なんてない。



でも、これ以上するとAに嫌われる、ってことも有り得そうでそれもそれで怖くて、抱きしめることで我慢する。




「……？蓮くん、？」



「A好きだよ」




繋ぎ止める言葉なんか出て来ない。



ただ、不安なこの思いがAにバレてほしくなかった。



毎日伝える好きの言葉に、毎回赤くするAを見るのは、俺だけで充分。




「……私も、好き、」




Aから愛を囁かれるのも、俺だけで充分。











Aは、俺のためだけにいきていてくれればいい＿＿＿＿

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