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＿＿＿＿同じ時間を刻んでいく
そんな売り言葉に簡単に惹かれた。
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もう少しでギョンスの誕生日が終わる。
オンニたちに背中も押されたのもあるから
あのプレゼントを渡さなきゃ。
そう思いながらもマグカップを用意する。
この部屋にも慣れたのだろうか？
ユナオンニと一緒だから困ったことなんてない。
お母さんと一緒にいた部屋にはもう戻れない。
沢山届く封筒に鳴り響く呼び出し音。
あんなものお母さんに知られたくない。
今も連絡をくれるけど、返事もできない。
あの日、日本で会ってから…。
封筒のこと、テミナにはバレてしまったけど、
今は収まっているし、大丈夫だろう。
ふと暗い事と考えると無意識に左手を見てしまう。
軽く頭を左右に振って思考を追い出す。
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「ギョンス、いつもありがとう。」
「＿＿＿＿＿なんかそれ。」
「ん？」
「ちょっと怖いんだ。」
「＿＿＿＿怖い？」
抱きしめてくれるギョンスにいうと
ちょっと言いにくそうにギョンスは言う。
「ちょっとした…トラウマ？」
「…トラウマ？」
「なんか、うん。…Aは変に無理するとき、
その言葉で隠すじゃん。」
「＿＿＿そんなこと。」
「ないって言える？」
「＿＿＿＿＿。」
「…まあ、いいや。
いま一緒にいれることの方が大事だし。」
的を得ていることだけに返事ができない。
あの日も最後に振り絞って出てきた言葉はそれだった。
たくさん言いたいことあったけれど
どれも言葉に音にならなかった。
「＿＿＿＿＿同じ時間を刻みたい。」
「！！！！」
「それだけが願い。」
そっと隠して置いた箱をだす。
ショップのお姉さんが言っていた言葉。
贈り物にはいろんな意味があるって。
その中で一番響いた言葉。
「A…これ。」
「ギョンスに似合うかなって。」
ギョンスは驚きながらも箱を開ける。
中身をみてもっと驚いていた。
「あのね、、本当はペアなんだけど。
なぜだか…一緒に買えなくて。」
「、、、、。」
「お姉さんが、一緒に是非買いに来てって。」
「うん。知ってる。」
「…え！？」
一緒に買いに来たらあげる、なんて言われたんだ。
あなたが一緒に時間を刻みたい人とって。
でもなんで、、ギョンスが知ってるの？
「こんなことあるんだって驚いてる。
ほら、これ。」
ギョンスが取り出した箱は見覚えがあるもので。
ペアの片割れが入っていた。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年6月18日 0時
