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ギョンスがつけてくれた時計。
それはあのお店で見たもの。
私がギョンスのプレゼントに購入した物の
ペアになっているものだった。
「俺も同じこと言われたんだ。」
「…ギョンスも？」
「そう。ペアで一緒には売らないって。
よく考えたらすごい店だよな。」
「うん。…でも。」
「こうやって揃うこと分かってたのか？」
「そんな気がする。」
２人して笑ってしまった。
私の好きなアナログの時計。
スヨンオンニがおすすめのお店があるって…
オンニがくれたサプライズなのかな？
.
.
.
「お揃いっていいかもな。」
「？？？」
「ベクとかすぐお揃い自慢してくんだよ。」
「テヨンオンニと？」
「そう。＿＿＿最近上手くいってないみたいだけど。」
「オンニ、ソロデビューの件でも忙しいみたい。」
サウンドチームでキムさんが話題にあげていた。
常に先のスケジュール管理がきっちりとされている。
どの曲がどのアーティストのもとにいくのかすら、
ある程度決まっているが、直前で変わったりもする。
目まぐるしいスケジュール。
「テヨンヌナは歌凄いからな〜。」
「・・・・うん。」
「ん？A？」
「・・・・なに？」
「なんか…拗ねてる？」
「・・・・拗ねてない。」
ギョンスはなぜかちょっと嬉しそうに笑ってる。
オンニの歌声が素敵なことなんて百も承知だ。
SMの歌姫って言われている。
ただ、ギョンスが言うとちょっとなんていうか…
少し、胸がモヤモヤする。
「Aのデビュー楽しみだなぁ。」
「！！！＿＿＿なに急に。」
「俺以外聞かせたくなかったけどさ、
一緒のステージに立つっていう夢には近づいたし。」
「＿＿＿＿うん。」
「まだ、それがいつになるか分からないけどさ。」
「＿＿＿＿うん。」
「前に進んだ感じがする。」
少し遠くを見つめるギョンスの視線。
そこには思い描く未来があるのだろうか。
私は一緒にいる？
まだまだ解決しなきゃいけない事なんて山ほどある。
でもこの幸せに少しでも浸っていたかった。
5年ぶりに一緒の誕生日。
私たちだけでなく、EXOの皆も、
アイリーンオンニ達、スヨンオンニ達、
チャンミンオッパ達もいて。
テミナも忠告とともに祝ってくれて。
ユンギ君たちも「おめでとう」のメッセージをくれて。
独りじゃないってことを実感した夜。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年6月18日 0時
