山田先輩と私 〜第三章〜

77…裕貴 ページ31

『うんま！！！』







チョコレートケーキをひとくち食べて
めちゃくちゃ幸せに浸る、、






『これおかわりある？』

「ない。笑」

『何個でも食える』

「好きなんだね、チョコレートケーキ」

『俺の一番好きなケーキ』

「ほんと！？」

『そうだよ、あれ、知ってて作ってくれたのかと思った』

「私も一番好きなの」

『マジ！？一緒だ。』

「えへへ」







あー、この時間、幸せすぎる
部屋にAを呼んだことでバレンタインなんてすっかり忘れてた


彼女を誰かに取られるかも、なんて
大昔の記憶に引っ張られて変な妄想した自分が恥ずかしい


どうやって挽回しよう、、
ケーキを食べながらもぐるぐる考えていた







『もしかしてさ、バレンタインのチョコ作ったの初めて？』

「あー、友達に作ったことはあるけど、ケーキは初めて」

『嬉しい』

「じゃあ毎年作るね。」

『うん。あ、これ作るなら2個作って』

「えー笑」

『ほらもう無い』

「はや！！」

『3個でもいいかも』

「あはは笑」

『あ、そうだ。ホワイトデーなにがいい？』

「え、いらないよー。勝手に作ったんだし。」

『それはだめ。なにがいい？』



　



これでも結構稼いでるほうだと思うから、
大抵の物は買ってあげられるとは思う
女の子の欲しい物なんてまっっったくわからないから
サプライズとか出来ないのを許してほしい、、







「うーん、、じゃあ、裕貴くんの写真が一枚欲しい」

『写真？？』

「うん。スマホで撮りたい、、私しか知らない裕貴くんの写真。」

『それだけでいいの？』

「うん。でもダメだよね。私、スマホ無くしたこととかないから、流出とかはしない自信あるけど、、、ダメだよね。」

『いいよ。いや、そんなん今撮ってよ』

「いいの！？」

『なに、そんなに信頼関係ないの？ここ』

「、、私はあるけど」

『俺もある』







Aはいつまでこうやって、俺に遠慮すんだろ？
遠慮しない相手になれてない俺が問題だな、、

あ。いいこと思いついた。







『ホワイトデー、決めた。今。』

「え」

『うん。でも内緒ね。さ、写真撮ろ！！』

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