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もう嫌。







世の中も男も、全部全部信じられない。







「なんなの、、、もう」







私は泣きながら歌舞伎町を歩いていた








3年付き合った彼氏に振られた







原因は、浮気

よくある話






でも、私は、真剣だった

真剣だったんだ










もうヤケクソで
ホストにでも行ってやろうって
勢いだけでここまで来たけど

やっぱり虚しくて、涙が出てきて









「おねーさーん?どうしたの?」








わかりやすくキャッチに捕まった







「あ、、、大丈夫です」

「大丈夫じゃないでしょ!どしたの?彼氏と揉めたー?」

「いや、、」

「よし!俺の店でパーっとのも!初回なら安いからさ?」

「いや、あの、」








腕を、離してくれない








どうしよう、どうしよう、

惨めで、また涙が出てきた









『ごめんごめん!!!!遅れた!』








どこかで聞いたことがあるような、
高めの声がして振り返ると








その声の主に体をふわっとさらわれた








「え?え、っと」

『ごめんね待たせて!行こっか!!』

「え!?ちょっ」






少し無理矢理だけど、
優しく繋がれた手は温かくて

後ろからさっきのホストの舌打ちが聞こえた




 



その人は街中をどんどん進んでいく







、、、待って。この人も危なくない!!!?








「あの!ちょっと!」

『ん?あっ!すみません!』








手を離してくれて、
やっと振り向いたその人の顔が見えた

マスクをしてるけど、

大きな瞳が、、どこかで見たことあるような、、、?








『困ってるように見えたんで、、ごめんなさい。迷惑でした?』

「いえ、助かりました、、、」

『良かった!ここらへん女の子ひとりじゃ危ないし、気をつけて』

「はい。すみませんでした、、」

『いえ!助けられて良かったです』







そう言って、
マスク越しでも笑顔がわかるくらい笑ってくれた

なんていい人なの、、、!
お礼、しなくちゃ








「あの、お礼にお茶でもどうですか?」








、、、いや!いやいや何言ってんの自分!!!
これじゃナンパじゃん!!?







『あー、、今時間なくて』

「そうですか、ごめんなさい」

『あ、じゃあ連絡先!これ』







大きな瞳の彼は、
バッグからメモ帳を取り出して、
電話番号のメモを渡してくれた







『待ってますね』

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作者名:ぽんた | 作成日時:2024年3月6日 0時

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