ずっと、 ２

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三ツ谷君の仕事場。

真っ白なウェディングドレスが一際輝く。




「ヒナちゃんはいい奥さんになるよ。

もう値切られすぎてぐうの音も出ねえワ」


三ツ谷君が何かをひたすらに書く音が小さな部屋に響いている。


机の上にはAさんの写真が置いてあった。






亡くなった人の欠片は色んなところにあると、最近思う。

ふと風に乗った香りや

友達の髪型や髪色、

身につけているもの、

笑顔。

全部が、忘れる必要は無いと言ってくれているみたいに。


「これってヒナのッスか？」

「ん？そうそう、どお？エマちゃんの時と少し変えてみたんだけど」


眼鏡をかけて仕事モードになっている三ツ谷君が手を止めた。


「めっちゃキレイッす！」


それから途中で来た八戒や柚葉ちゃんと話したり、タキシードの採寸をしたりしてその日は帰った。





────6月19日



結婚式をもうすぐに控えているので、髪を切りにアッくんの店に行った。

手際よく切られてだんだん揃っていく髪と、全く変わらないアッくんにちょっとくすぐったい気持ちになる。



プルルル プルルル


「タケミチ、携帯鳴ってんよ」


アッくんに言われてスマホをとると八戒からだった。




「何、八戒？」


「おう、タケミッチ

今日本戻ったよ！」



海外で仕事をしていると大変だなと思いつつ、八戒のどこか嬉しそうな声に釣られて笑みが浮かぶ。







「タイムカプセル、開けようぜ！」






タイムカプセル？





「え！？」









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これから更新していきます、

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