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06-先生 ページ6

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彼は学校の先生をしているらしい。
私の夫と一緒だ、と思ったことは心に留める。

彼が教職に就いているということを知ったのは、話の流れからではない。


ある日のことだった。

いつものように彼が窓際の席でケーキを食べていると、高校生くらいの男女2人組が入店してきた。

いらっしゃいませー、と挨拶をすると、女の子が「げ、悟がいる」と顔を顰めた。男の子は「しゃけ」と頷く。……しゃけ?

ていうか悟っていう名前なんだ。
____私の夫と同じだ。


ケーキを食べていた悟さんもショーケースの前にいる高校生達に気づき、楽しそうに口元を緩めてこっちにやってきた。





「あれー、真希と棘じゃーん。どうしたの2人で。デート?いいねえ若人は」

「ダル絡みがうざいな。さっさと奥さんに振られろ」

「しゃけしゃけ」

「ちょ、真希!」





しー!と口に人差し指を立て、真希ちゃんの口を手で塞ぐと「セクハラで訴えるぞ!」と抵抗されていた。

純粋にどういう関係なんだろ、と疑問を待つ。
年はそれなりに離れてるだろうし、ただの友達ってわけではなさそう。

ショーケースの前で繰り広げられる光景をぼーっと眺めていると、悟さんに「違うから!」と慌てたように弁解される。



何が違うのだろう。
解釈しきれず、とりあえずニコニコしておいた。

すると悟さんは瞬時に耳を赤く染め、「うぅっ」と唸って心臓辺りを抑える。





「つーか、私達はケーキ食いに来たんだよ。悟に構ってる暇は無い。何が悲しくて、休日まで学校の先生と会わなきゃいけねーんだよ」

「おかか、ツナマヨ」





あ、悟さんって学校の先生なんだ。
こんなふうに判明するなんて。


きゅ、と唇を一文字に結ぶ。
胸の中を灰色の濁った雲が覆う。

名前も職業も私の夫と同じ、なんて。

こんな偶然、あるんだ。






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07-一番好きなケーキ→←05-大好きな仕事



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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:恋愛
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- ぱぅちさんの作品見たんですが今ハマってしまいました😁これからも他の作品を頑張ってください🙏👍 (11月4日 17時) (レス) @page37 id: 053afa639a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 最近呪術廻戦の夢小説にハマったのですが、このお話、めっちゃ好きです!!ありがとうございました!! (6月30日 17時) (レス) @page36 id: c2b1544657 (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - 良い感じにお互いがすれ違っていて凄く素敵なストーリー構成でした! 恋をした所の描写を丁寧に書く事で読む内にどんどん世界観に引き込まれていきました。とても綺麗なお話をありがとうございました! (2022年2月2日 23時) (レス) id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - ふぅさん» 今作では五条さんの一生懸命な片思いを描けたかなと思います!笑 こちらこそ、最後までお読みくださりありがとうございました…!😭☺️ (2022年1月1日 16時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
ふぅ(プロフ) - 完結、お疲れ様でした。ずっと柔らかい雰囲気でとても好きなお話です。次回作も楽しみにしています! (2021年12月23日 23時) (レス) @page37 id: 56676c275e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぅち | 作成日時:2021年7月31日 22時

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