04-惚れ薬のせい ページ4
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だって、折角惚れ薬が手に入ったのなら、好きな人にでも飲ませて、自分に惚れさえちゃえばいいのに。ていうか私ならそうする。卑怯だって思われても構わない。
けど、悟くんはそうはしなかった。
何故か自分で飲んだ。
友人である私に惚れることを前提で。
そこに特別なら意味があるのなら、聞きたい。
「(でも、……でもさ、)」
開きかけた口を閉じ、奥歯を噛み締める。
聞いたとして、望んだ返事が返ってこなかったら？
自分が自惚れていただけだったとしたら。
……そんなの、怖すぎる。
この世で1番臆病なのは私だ。悟くんが関わると、臆病になってしまう。
悟くんの顔を見上げていたはずの視線は、徐々に力なく落ちていき、ついに足元へと俯く。
手を伸ばせば届くかもしれない、のに
たったそれだけの勇気が出ない。
だってそんな都合の良いことある？
今まで、私は悟くんにとってただの友人だった。
出会ってからの悟くんの歴代彼女も知ってる。
彼は私なんか眼中になかった。
それを苦しいほど痛感しているから、気持ちを告げることすらできない。
恐ろしいほど負の感情に陥ってうだうだしていると、フッと息を吐いた小さな笑い声が降ってきた。
「まーた難しいこと考えてるでしょ」
初めて見た、眉を下げて諦めたような__悟くんの儚い笑顔。
「時間切れ」
悟くんは器用にも扉を支えたまま、空いている手で私を引き寄せると、前髪の上から額に口付けてきた。
え。
「……惚れ薬のせいだから、」
「…」
「じゃあねっ」
逃げるように去って行った悟くんの耳は、ほのかに赤く染まっていた。
なんて考えている私の顔だって、もちろん真っ赤だ。
玄関で立ち尽くし、特に熱を持っている額に手を当てる。
「……ほんっとに、わかんない」
五条悟は相変わらず何を考えているのか理解できない。
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ももか(プロフ) - 自分に引くほど、めっちゃニヤニヤしながら読んでました……最高すぎました！！これからも頑張ってください！！！！！！ (2021年2月21日 20時) (
レス) id: 962a75c0d9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - あおいさん» 文章褒められるとめちゃくちゃ嬉しいですー！（ ; ; ）こちらこそ、お読みくださり本当にありがとうございました！！ (2021年2月10日 17時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 語彙力の塊すぎて…素晴らしい作品をありがとうございました！ (2021年2月8日 0時) (レス) id: c6e7ce5294 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» めっっちゃ面白かったなんて光栄です…(^^) 暖かいコメント嬉しいです！最後までお読みくださりありがとうございました！ (2021年2月3日 15時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 輪廻@サブ垢なのだー！さん» 完結後もお会いできて嬉しいですー！（ ; ; ）暖かいお言葉を貰えて本当に嬉しかったです…！今次の作品を考えているところです。最後までお読みくださりありがとうございました！ (2021年2月3日 15時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2021年1月26日 17時
