不器用女VSシャイ男【You.Y】

Round4 ページ5

ー1日目、金曜日


A「横山先輩起きてください。朝ですよー」

昨晩はソファで寝たため、全身の痛む横山が目を

擦って体を起こす。

横山「アタタタタ…」

腰を押さえて立ち上がった。

A「腰が痛みますか?」

横山「誰のせいやと思っとんねん‼」

A「私にベッドを明け渡してくれたのは感謝

してますけど、別に添い寝でもよかったじゃあり

ませんか。

……むしろ好都合」ぼそ

横山「ばっ‼///

バカゆーなやバカ‼‼」

A「照れない照れない。

それよりどうですか?似合います?」

新調したエプロンを見せる。

横山「…」

冷たい目が突き刺さる。


…はい、それすら気持ち良い変態は私です。


A「朝ごはん作ったんです。食べましょう」

おにぎりと味噌汁、焼き魚を差し出す。

横山「そんな時間ないわ。いらん」

A「あら、体によくなくてよ」

無理やりおにぎりを横山の口に突っ込んだ。

横山がむせようと構わない。

横山「…ごっほ…おまっ……」

A「横山先輩が元気になるようにまじないを

かけました」

妙なセリフを言ってから、楽しそうに笑った。

横山はおにぎりを一所懸命飲み込むと、スーツを

着て家を出ようとする。

A「あー待って、ネクタイが…」

歪んだネクタイを直す。

A「いってらっしゃい」

横山「…いってきます……」


見送られるのもいいものだ。

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