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『まあ､ごめんなさいね｡もうベルちゃんはあっち行ってていいわ』
ぶつくさ言いながらベルフェゴールが去っていく足音が聞こえてきた｡
｢ルッス姐……?｣
『なあにAちゃん?』
｢おこ､なの?｣
時間が停止したように感じた｡それはツナも同様にだった｡
どこでそんな言葉覚えてきた?
『……お､おこじゃないわよ〜!ね?ツナちゃん?』
｢えっ､うん!おこじゃないって｣
輸入元が分からないものの､そのまま固まっているわけにもいかないためなんとかその場を収めたルッスーリアたち｡ともかく話を進めることに｡
｢ルッスーリア､結局用件は何?｣
『ああ､そうね｡Aちゃん､明日って何か用事ある?』
｢ないよー｣
そう答えると嬉しそうな声が聞こえてきた｡
『本当?それなら､何日かこっちに来られない?』
｢こっちって……ルッス姐のお家?｣
『そうよ､どうかしら?』
Aは一瞬目を輝かせたが､すぐさまツナを見上げた｡自分だけで判断してはまずいと思ったらしい｡
｢何日くらい?｣
『ええと……マーモンが帰ってくるのがしあさってだから､長くても3日間ね｡ちゃんと夜までにはそっちに送っていくわ』
｢しあさってまでか……｣
考えこむようにあごに手を当てて黙りこむツナ｡会話の隙間をつなぐようにAはルッスーリアに尋ねた｡
｢マーモンさん､お仕事なの?｣
『ええ､明日から｡泊まり込みの任務でね｡マーモン言ってなかったみたいで､ギリギリになってそれを知ったベルちゃんが急に機嫌悪くなっちゃって』
困ったものよね〜と軽いノリで言っているが､ベルフェゴールが不機嫌になったらと思うと恐ろしいものである｡迂闊に話しかけられない｡
｢でもだからって何でAなの?｣
『ベルちゃん､Aちゃんのこと気に入ってるみたいだから｡Aちゃんが来てくれたら少しは機嫌直るかなって｡嫌だった?』
嫌じゃないけど……と言いながら､ツナの様子をそっとうかがう｡まだ悩んでいるようで､さっきのポーズのまま何かぶつぶつと呟いていた｡小さすぎてほとんど聞き取れなかったが｡
心配そうにAが視線を送る中､ツナが顔を上げた｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2020年2月15日 16時
