アリス、雲の守護者に出会う 01 ページ17
コンコン、とドアをノックする音が2つ｡
｢邪魔するよ｣
そう言って入ってきたのは、ボンゴレ最強の守護者とうたわれる雲の守護者雲雀恭弥である｡本人はそう呼ばれるのが嫌がっているが致し方ない、事実だから｡
｢雲雀さん、今日はわざわざありがとうございます｣
ボンゴレファミリー現ボスであるツナでさえ、彼のことをいまだに手におえないのだ｡おそらく一生それが叶うことはないのだろうが｡
思わず伸びた背筋にツナは内心苦笑いを浮かべつつ、報告を聞こうとすると｡
ガチャッと音を立ててドアが開いた｡
ノックもなしに入ってくる奴がいるなんて｡
雲雀が1つ言って聞かせてやろうと音のした方に振り向いた｡
だがいくら雲雀でも予想外だったのだろう｡何も言わずに彼女を見ていた｡そう、ツナのためにお茶を持って入ってきたAを｡
Aは雲雀が目が合うと、まるでそこだけ時が止まったかのように動かなくなってしまった｡
しばらく見つめあった2人だったが、Aがハッとしたようにお茶を持ったまま部屋を出ていった｡
雲雀はツナに向き直り｡
｢君、いつ子供なんて作ったの?｣
｢違います、俺の子じゃないです｣
ツナの即答に意味が分からないといった顔をして、説明しろと言わんばかりにツナを視線のみで圧倒した｡
｢確か雲雀さんにも彼女についての書類を送ったはずなんですが……｣
｢知らないよ｡僕は任務にしか興味がないんだ｡哲にそれ以外のものは持ってこないように言っているからね｣
らちが明かねえ!と叫びたいのをグッとこらえたツナは、今までのことについて話そうとした｡
すると今度はノックが3つ聞こえた｡
入室を許可すると、今度はお盆に湯のみを2つ乗せてAが入ってきた｡
｢どうぞ｣
そう言ってAは机に湯のみを置いた｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年5月27日 19時
