サメ妹と鯨2 (ページ46)

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妹のお願いページ46

「大丈夫。これまでもずっと私は一人で諜報員をしてきました。くぐってきた死地も、まぁオヤジさん程ではなくても多いです。」

マ「…」

「だから、信じて待っていて下さい。私は戻ってきます。」

手を握り、確かな約束をします。
私は必ず戻ります。

だってここが今の私の居場所ですから。

マ「はぁ、分かったよい。その代わりほれ、これ持ってけよ。」

「これは？」

紙切れ？

マ「ビブルカードって言う、なんだ。俺の居場所が分かるやつだよい。任務が終わったらそれを頼りに帰ってこいよい。」

「へぇー！この世界は本当に不思議ですね！」

すごい、紙切れが動いてます！
ヴェルデに見せたら喜びそうなものですね！

マ「いつ出るんだ？」
「明朝、皆の寝ている時間に。」

マ「そうか。くれぐれも気をつけるんだぞ。危ねぇと思ったら逃げるんだ、いいな。」

「ふふ、本当に皆同じこと言うんですね。大丈夫ですよ！私は強いです！それと…あの、一つ、お願いしていいですか？」

確かにそうだねい
と強さを認めてくれているのは凄く嬉しい事です。

マ「ん？なんだよい。俺に出来ることか？」

「はい、あの、えっと。私向こうの世界にいる時はですね、諜報の仕事が終わったら必ずお兄ちゃんが抱きしめてくれていましてですね…それで、その…」

あぁぁ！仕事終わっても抱きしめて貰えないのが寂しいなんてとても言えません！！

マルコさん、兄貴なんだって言うからついこんな事口走りましたが、流石に引かれそうです…

「あぁ、いや。なんでもないんです。ごめんなさい。」

マ「なんだよい(笑)別にいいだろ？ちゃんと帰ってきたらかわいい妹を抱きしめてやるよい。だから、無事に戻ってこいよ？」

「ｶｧｧｧ!!…うん、ありがとうマル兄(ニコッ」

よいよい！って頭わしゃわしゃされるのがなんだかむず痒いです。

でも、それ以上に嬉しい。

私の帰りを待っていてくれる人がちゃんといて、安心しているんです。