王子の使用人 (ページ42)

今日:42 hit、昨日:5 hit、合計:13,172 hit

ジャッポーネ？ページ42

「ジャッポーネへですか？」

今朝、いつも元気に挨拶されるスクアーロ様がいらっしゃらずベル様に聞いてみれば、何やらお仕事でジャッポーネへ向かわれたそうなんです。

「また随分、遠い国へ行かれたんですね。」

べ「まぁな。今回はしくじったらボスにカッ消されるぜ、あのカスザメ」

「なんて物騒な。無事に戻ってきてくださればいいですね。」

べ「・・Aさ、王子専用の使用人って最近忘れてね？」

そんなことはないですが。

「ふふ、私はベル様の使用人ですよ。」

べ「ふーん。分かってんならいいけど。」

少し拗ねてしまわれましたが大丈夫でしょう。

スクアーロ様、どうぞご無事で。

――

ス「ゔぉぉおい゛！戻ったぞてめぇら！！」

ベル様からお話しを聞いて一週間後。

スクアーロ様は無事、元気に帰ってきてくださいました。

「おかえりなさいませ、スクアーロ様」

ス「Aか。ちょうどいい、俺はザンザスに任務報告したら風呂に入る！」

「はい」

ス「だから準備しとけぇ！」

「かしこまりました。」

べ「ムッス。おいA」

「ベル様。いかがされました？」

べ「王子何か食べたい。」

あらあら…これは怒っていらっしゃいます。

きっとスクアーロ様が私に命令されたのが嫌だったんですね。

「クスクス。かしこまりました、どのようなお食事がよろしいですか？」

べ「なんでもいい。王子優先な。」

ス「何言ってやがるベル！！先に命令したのは俺だぁっ！！」

べ「お前こそ何言ってんのスクアーロ。Aは俺専用の使用人。そう言ってここに連れてきたんだけど。」

ス「ぐっ…チィッ！！」

本当に頭の回転が速いお方です。

諦めたスクアーロ様は怒って勢いよく扉を閉めて、出て行かれました。

バァァアンッ！！

「ビクッ！！」

べ「うるっさ。本当の事言われて怒ってやんの。」

もう、本当に独占欲が強いんですから。

ベル様のお食事を用意したらすぐにスクアーロ様のご入浴の準備に行きましょう。