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その晩。今夜は睡骨が部屋の見張りの番だった。
煉「よぉ睡骨。調子はどうだ?」
睡「煉骨の兄貴。…どうもこうも変わらねぇよ。」
フゥとため息をつく。
襖を開け妹を確認する煉骨だったがAの手がピクリと動いたのを見逃さなかった。
煉「!…A?」
名前を呼ぶ。その場に立ち尽くしドキドキと見ていれば睡骨も目を向けた。
「…ん…ここ、どこ…?」
Aが目を覚ましたのだ。
1ヶ月ぶりに聞く声に思わず声が大きくなる。
煉「A!!お前やっと…!!」
睡「くそ待たせやがって!!」
ガラにもなく泣きそうになる兄2人。
相当心配されてたのだと思うが記憶がなかった。
「煉兄?睡兄?えっ、えっ、ここどこ??」
睡「ここは真選組だ。」
アタフタと慌てるAに睡骨が告げる。
真選組と聞いて肩が跳ねた。
「…なんで?私死んだんじゃ…」
煉「バカ言うんじゃねぇ。ちゃんと生きてんだろ。」
グシャグシャと頭を撫でる煉骨。
状況が掴めないAに2人があの日の出来事を話した。
「そんな事が…。」
睡「あぁ。大変だったんだぜ。お、それよりお前起きたんなら大兄貴に会ってこいよ。」
そうだ。と言ってくる睡骨。
それに続き煉骨も賛同した。
煉「大兄貴、ほとんど寝ねぇでこの部屋見張ってたからな。行ってこい。」
えぇ!?そうなの!?と驚き蛮骨の居場所を聞く。
睡「確か大部屋で犬夜叉達といるんじゃねぇか?」
そこまで言ってん?と考え直す。
煉「いや、確か今日は真選組の奴らにそろそろ旅立つ事を告げるべきだって呼ばれて行ってたな。」
て言うことはアイツらもいるんじゃねぇか?
と考えたがもう遅かった。
「大部屋ね!分かったありがとう!ちょっと行ってくるー!!」
そのまま物凄いスピードで駆けていくA。
あっ!!ちょっと待て!!
と睡骨が止めるが聞こえていなかった。
煉「病み上がりのくせにどんだけはえぇんだアイツは!!」
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作者名:たまごやき | 作成日時:2021年10月7日 13時