王子の使用人3 (ページ4)

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珍しい日ページ4

9「珍しいものだな、ザンザス」

ザ「あぁ゛？」

9「お前が使用人にあれだけ優しい顔をするとは。よほど気に入っているのだろう？」

ザ「…チッ、るせぇ」

今度の任務が込み入った話だった。

ザンザスは私に会いたくはないだろうが、これは面と向かって話さねばならんと思ってここに来たのだが…

まさかこの子がこんなにも重宝しているとは。

しかしこの数分だけでも彼女の優秀さは伝わってくるものがあった。

なにも言わずとも望んだ物が出てくる。

そんな察する力を気に入っているのだろうな

9「ほっほ、いや今日は来て良かったよ。」

ザ「用がねぇならとっとと帰れクソジジイ」

9「そうだな…。この話が終わったら私は帰るとするか」

ザ「ふん」

帰りに彼女にも挨拶して行かなくてはいけないな。

ここでの使用人は大変だろうが、ぜひとも頑張ってもらいたいものだ。

―――

「そろそろいいですかね」

時計の針を見ればあれから30分は経ってます。

もうそろそろお話も終わったでしょうか？

ベ「A♪」

「きゃっ！！ベル様！？」

ベ「すげー驚くじゃん、もう1回」

「もう！いきなり抱きついては危ないではないですか！！」

ベ「王子任務帰りでちょー疲れてんの。だから先にご褒美♪」

「んっ、べ、ベル様！」

ベ「ただいまA」

ギュゥゥゥとキツく抱きついてくるベル様。

少し苦しいですが、それでもドキドキしてとても嬉しい…

「ふふ、本当にお疲れのようですね？お帰りなさいませ、ベル様」

ベ「なぁーA、今誰か来てんの？」

「え？」

私の後ろから新しいデザートと2人分のお飲み物を乗せたワゴンを指さすベル様

小声でいいなぁー。って聞こえたのでお腹が空いているのでしょう

「今ザンザス様にご高齢のお客様がいらしているのです。込み入ったお話のようで、私は席を外したのですが…」

ベ「へぇー？高齢の。てか王子にはなんもないの？」

「ふふ！ありますよ、マチュドニアをたくさん作っておいたのです。いかがですか？」

ベ「マチュドニアかぁ。」

「他のがよろしければお作りしますので、少々お待ち下さいな」

ベ「じゃーガトーショコラ。マーモンがいつもねだってるヤツな」

「え？えぇ、かまいませんが珍しいですね？」

ベ「マーモンだけズリーから」

「あ、、ふふ！かしこまりました。すぐお作りします！」