美しく舞う桜 (ページ6)

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慣れ合いたくなかったページ6

徳川軍本陣

吾兵「こちらにございます！」

家康「おう！」

時間遡行軍が現れる

吾兵「お下がりください！」

吾兵は時間遡行軍に立ち向かう

そこに大俱利伽羅と桜姫が現れ、奮闘する。

家康「なんなんじゃ！あやつらは…面妖な…まるで人とは思えぬ」

そのとき、家康の方に時間遡行軍が近づいていることに気づいた吾兵

吾兵「殿！」

大俱利伽羅と桜姫がその声に反応するが、吾兵は斬られてしまった。

信康「吾兵！」

時間遡行軍を倒す大俱利伽羅

倒れた吾兵を抱え起こす信康

信康「吾兵！しっかりしろ！吾兵！」

大俱利伽羅と桜姫は吾兵を見ることができなかった。

桜姫「(吾兵さんは…私のせいで…)」

吾兵「…はは…やっぱり…おらあは、百姓やってるのがお似合いだったんですかね…」

信康「しゃべるな吾兵！」

吾兵「…戦さえなけりゃ…おとうも…おっかあも…ミツも…戦さえなけりゃ…」

家康「・・・」

吾兵「…お先に…失礼します」

ついに事切れた吾兵

信康「吾兵！吾兵！」

家康「・・・」

家康は俯いている

伽羅「・・・だから…慣れ合いたくなかったんだ」

刀剣男士達が駆け付ける

物吉「殿！ご無事で…」

家康「・・・吾兵が」

吾兵の亡骸を見つめ、呆然とする刀剣男士達

桜姫「はあ・・・は・・・・・はあ・・・」

蜻蛉切「…桜姫様？」

桜姫の異変に気付いた蜻蛉切

石切丸「…桜姫さん。私と一緒に深呼吸をしようか」

石切丸は桜姫に寄り添う。

物吉貞宗も桜姫の肩をゆっくりとそして何回も擦った。

桜姫の呼吸が落ち着いたかと思われた時、桜姫は地面に倒れ込んでしまいそうになる。

それを支えたのは、大倶利伽羅だった。

石切丸「少し桜姫さんを休ませよう。出来るかな。大倶利伽羅さん」

伽羅「…慣れ合うつもりはない」

大俱利伽羅は桜姫を姫抱きし、去っていった。

天正三年五月

織田徳川連合軍は、長篠、設楽ヶ原において武田軍を破り勝利する。この戦いの後、徳川家康は遠江まで領地を拡大し、織田信長は天下人に名乗りを上げることとなる。