美しく舞う桜 (ページ5)

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稽古終了ページ5

対峙する大和守安定と沖田

沖田「へえ、驚いた。実は結構やるんですね、奥沢君」

安定「・・・」

沖田「どうぞ。打ち込んできてください」

大和守安定は躊躇いつつも打ち込む

沖田はそれを何度か受け、

沖田「はは、なるほど、何処かで見たような太刀筋だ…で、あれば…」

沖田は大和守安定の攻撃に対して全く同じ動きで対応する。

沖田「ははは、面白いですね！奥沢君の攻撃が手に取るように分かる」

大和守安定の顔にも笑顔が浮かぶ。それを見た桜姫もうれしそうな表情を浮かべた。

沖田「はい、これまで」

沖田が納刀する

大和守安定も納刀する

沖田は近藤の物真似をし、

沖田「お前の剣は自分の身を守ろうって意志が全く感じられん。そんなんじゃ命が幾つあっても足らんぞ。」

安定「？」

桜姫「(おそらく近藤様のお言葉…)」

沖田「ふふ、昔、近藤さんによく言われたんです。この言葉、奥沢君に差し上げますよ」

安定「・・・」

沖田総司「あんまり無茶な戦い方はしないでくださいね。命は１つしかないんですから。」

大和守安定はこみあげてくる感情を誤魔化すように深々と礼をする

桜姫も感謝の意味を込めて、礼をした

沖田も礼をする

沖田「また、いつでも稽古つけてあげますよ。奥沢君との稽古は楽しい」

大和守安定と桜姫は一礼して去る。

沖田は本格的に稽古を始める

桜姫「それでは、私は仕事に戻りますね」

安定「うん」

大和守安定は遠くから沖田を見つめる

安定「…沖田君は…心が美しすぎたんだね」

大和守安定は懐から薬を取り出す

安定「・・・」

沖田を見て、葛藤しつつも薬をしまう大和守安定

大和守安定がいなくなる

沖田が納刀する

沖田「！」

急に咳き込む沖田

沖田は掌を見つめ

沖田「…急がないとね」

桜姫は、大和守安定に仕事に戻ると偽りを言い、こっそり様子を見ていた。

桜姫「(私の仮説は会っていた…でも、大和守様なら乗り越えられるはず。もしもの時は…)」