｡・:＋°あの日の約束｡・:＋° △part1△ (ページ28)

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新たな気持ち youside ページ28

下に行くと、山内さんの姿が見える。
待たせていたら申し訳ないので、小走りで。

恋子『すいません、お待たせしました！』

山内さん「大丈夫、俺も今来たとこだからさ。」

山内さんはそう言うと、近くにあったソファーに座った。
それに続いて私も座る。

山内さん「誘ったはいいけど、特に話すこと無いんだよね～笑」

恋子『そうなんですか笑』

用もないのに誘うなんて、ちょっとおかしいなって思った。けど、それもまた山内さんらしいな、とも思う。

話すことが無いと言いながら、いろんな話をした。
どれも、くだらない話ばかりだけど。笑

山内さん「なぁ、恋子？」

恋子『はい？』

山内さん「恋子はさ______________。

_________________好きな人とかいないの？」

突然質問に、驚きが隠せない。

恋子『ふぇ！？』

思わず、変な声が出てしまった。笑

山内さん「なにもそんなに驚くこと無いだろ笑」

恋子『いや、驚きますよ！！！』

山内さん「そーお？」

恋子『山内さんこそ、好きな人いないんですか？』

困ったときの、必殺技。聞き返す。

すると山内さんは、うーん、と言いながら続けた。

山内さん「いるよ。」

恋子『どんな人なんですか？』

山内さん「えっとねー。ちっちゃくて、可愛くて、花みたいに綺麗で、なんか分かんないけど、守ってやりたくなるんだ。」

そう言った山内さんからは、その人のことが本当に好きなんだなぁって分かった。

・

今山内さんと話してる場所は、入口の近くで、すきま風がピューピューと吹く。それなりに寒い。

恋子『山内さん、寒くないんですか？』

山内さん「俺？俺は別に寒くないけど。恋子寒い？」

恋子『んまあ、多少』

山内さん「風邪ひかれたら困るから、俺の上着着とけ。」

どうしてこの人は、こんなにも優しいんだろう。
山内さんの優しさは、なんだかかっこいい。

恋子『いや、大丈夫です！本当、大丈夫です！』

否定したはいいが、狙ったかのようにくしゃみが出る。

ﾍｯｸｼｭ

山内さん「ほら、寒いんだろ？着とけ！」

山内さんはこう言うと、私の背中に自分が着ていた上着を掛けてくれた。

やばい、いい匂い。

恋子『ありがと、ございます』

こう言うと、山内さんはニコッと笑った。

あぁ好きだなぁ。って思ったのは、秘密。