｡・:＋°あの日の約束｡・:＋° △part1△ (ページ19)

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悲しくて苦して youside ページ19

部屋に戻ると紗理那も沙織さんもいなくて、蛍光灯の光が飾りのようにテーブルに反射しているだけだった。

ベットに座り込むと、小さくため息をつく。

そして、さっきの出来事が頭に浮かぶ。

祐希は、私のことなんて好きじゃない、そんなことずっと前から知ってた。
私のことなんて、ただの幼なじみとしか思ってなくて。そんなの当たり前だ。

でも……

こんなにも胸が苦しいのはなぜだろう。

油断すれば涙がこぼれそうで。
でもそれがなぜかなんて分からなくて。

私の好きな人は、祐希なのか？
マサさんなのか？
山内さんなのか？
健太郎さんなのか？

全くわからない。

マサさんはいつも優しくて、クールなイメージだけど本当はすごく面白くて。

山内さんはあんまり話さなさそうな感じだけど、本当はよく喋って。

健太郎さんは、いつでもレディーファーストでプライドも高くて。

みんなみんな、いいところがあって。
みんなみんな、私のものにしたくて。

でも、そんなことは不可能で。

私だけでは解決することなんて無理で、ただただ、涙が溢れるだけだった。