蘭「金曜夜11時にまたここで」【灰谷蘭】

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悪い予感は的中…


と言いたいところだったが的中はしなかった


久しぶりの灰谷さんが来るかもしれない金曜日


今日はいつもより残業が少なく、早く帰れた


少しだけ期待して家まで行ったが、灰谷さんの姿はなかった


その代わり、ピンクベストの人が


…あの人って前に勝手に家に入ってきた人だ


??「やっと来たか。マジでブラック企業なんだな。」


何のことだか。この人は私の職場の状況を知っているっぽい


『何で知ってるんですか。と言うかあなたは確か…』


スクラップの人だ


??「灰谷蘭から聞いた。そう言えばいいか。」


灰谷さん…確か前にこの人は上司だって言ってたな


一応私との関わりも報告してるってことかな


『あなたは灰谷さんの上司ですよね。何故ここに？』


??「…今日はアイツの代わりに来た。」


『？ 代わり…？ そんな、わざわざ上司が来るようなものでもないですよね? なんで…』


ほんとになんで？え、なんでしか出てこない。


灰谷さんは結構人を使うタイプだとは思ってたけど上司まで手駒にするとは…恐ろしい人だ


??「付き合ってもないお前に言うのもなんだが、


アイツ、今弱っててな。」


弱ってる？ あの灰谷さんが？


『笑笑 いやいやいや、あり得ないですよ笑 あの灰谷さんですよ？ 疲れとか知らなさそうな感じの。…え、本当ですか？』


??「はぁ。本当だって言ってるだろうが。クソが。とにかく、アイツの看病よろしくな。あと、退社手続きは済ませてある。


とっととあんな会社辞めてこっちに来い。」


！？ え！？


今この人、私の退社手続き終わらせたって言ってたよね！？


『え、どういうことですか。退社って…。は？』


??「そもそもだな。お前はこっちの人間に関わりを持ってしまってるんだ。持ったと同時に社会とは縁を切るべきだったんだ。


だがあの粘り強いクソ谷蘭はお前が仕事楽しいからとかくだらねぇ理由で先延ばしにしてたんだよ。」


お陰で俺が動くことになってめんどーだったぜ。


とか言うこのピンクベスト野郎


ってか、灰谷さんは熱でも出したの？そしたら会社の人達で手助けしろよ。私の会社関係ある！？


『あなた方がかなり勝手なのは分かりました。看病も引き受けましょう。ただ、1つ聞きます。


確か灰谷さんには弟さんがいましたよね？その人は看病しないんですか？』


弟さんがいるなら私はしなくてもいいんじゃない??とか思い言うと思いがけない言葉が返ってきた

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